2015.06.03 UP
【外国で暮らしたい】フランスで仕事を探すには?(ともこ編)
Photo by sweetsholic
南フランスにティーサロンを構えるともこさん(福岡県出身41歳・トゥールーズ在住)に、リアルな海外体験談をうかがっています。
27歳のときにフランス南部の湾岸都市・マルセイユに渡航。語学留学を経て、トゥールーズの大学院で修士課程を終了した努力家のともこさん。
海外での仕事探しの極意と、ご自身のティーサロン「Solaneko」オープンのきっかけについて伺います。
仕事探しは「度胸」と「やる気」が大切!
フランスでの1年間は、日本で貯めたお金で細々と生活していました。
しかしだんだん貯金も少なくなってきたため、アルバイトをすることに。
当時好きだった「サロン・ド・テ(※紅茶をメインに、ケーキや軽食を揃えるカフェのこと)」に履歴書を持っていきました。
「わたしは将来カフェを開きたいと思っているんです。あなたのカフェが大好きだから雇って!」と、熱意を伝えました。
人材募集の張り紙はなかったけれど、絶対にこのお店で働きたいと思っていました。
当時わたしのフランス語力といえば、ケーキの名前が難しすぎて発音するのも一苦労するレベルです。
それでも熱意が伝わったのか、翌日、店主から「今日来られる?」と電話がかかってきました!
今はわたし自身もサロン・ド・テ「Solaneko」を経営していますが、お客さんから「あなたのお店が好き」「あなたのところで働きたい」って言ってもらえると、うれしく感じますね。
大学生活を終えて大学院に入った折に、新たな仕事先を探し始めました。
このときも同じ手法で、トゥールーズの老舗サロン・ド・テ「Le bol bu」に足を運び、店主を口説きました。
その場では断られましたが、なんとその日の夕方に働いていた子が辞めたいといったらしく、訪れた日の夜にオーナーから「明日来られる?」と、電話がかかってきて……。
熱意とやる気を伝えれば、気持ちは伝わるのではないかと思います。
フランスでは、わたしのように、飛び込み営業ならぬ「飛び込み求職」をする人も少なくないみたいです。
「Solaneko」オープンのきっかけ!
バイトのシフトが少なくなってきた時、フランス人に日本語を教えたり、日本人にフランス語初級を教える仕事を思いつきました。
そのときの生徒さんたちと親しくなったり、友人になった人もたくさんいます。
この仕事を始めたおかげでティーサロン経営の協力者が見つかるなど、自分の人生も大きく変わりました。
修士課程を終えたときに両親から「日本へ帰ってきて、フランス企業で働いたら?」と言われたりもしたのですが、価値観が合わないところで働くことに疑問を感じ始めていました。
フランスでさまざまな経験を重ねていくうちに、わたし自身の価値観も変わっていったのだと思います。
悩んだ末、雇われない生き方がいいと思ったことと、当時の勢いも手伝って、以前から憧れていたサロン・ド・テを開くことにしました。
次回は「海外でビジネスを始めるために必要なこと」を伺うと共に、ともこさんのお店の様子をレポートします。
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鈴木 香穂里
ライター/編集者/パティシエ/レシピクリエイター