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2015.11.04 UP

「赤ワインにチーズは合わない?」本当においしいチーズの食べ方

still life with red wine

チーズの本場といえば、フランス! とろけるぐらい柔らかいものから、旨みがギュッと詰まった硬いタイプのものまで、フランス国内で作られるチーズは最低でも500種類は存在すると言われています。

「バラ色の街」とも称される、赤レンガ造りの街並みが素敵な南仏トゥールーズ。市内にチーズ専門店「Xavier(グザビエ)」を構えるフランソワ・ブルゴンさんに、チーズの楽しみ方を聞いてみました!

フランソワさんは、フランス版の人間国宝「MOF」を獲得している、フランスでも名の知れたチーズ職人であり熟成士です。

 

チーズに合うのは赤ワインじゃない!?

White wine, brie, caembert and grape on the wood surface

「チーズには赤ワイン」と言われますが、チーズを食べるときには8割方、白ワインを合わせた方が美味しくいただけるようです。意外に思われるかもしれませんね。

それにしても、なぜチーズには赤ワインと言われるようになったのか? その理由は、その昔、フランスで醸造されるワインの8割が赤ワインだったことにあります。

以前は質のいい白ワインは少なく、白ワインは魚料理を食べるときに飲む程度でした。現在では上質な白ワインも豊富に揃うようになりましたが、昔の名残で「チーズに赤ワイン」と思っているフランス人もまだまだたくさんいます。

渋みのもとであるタンニンを含む赤ワインは、チーズのタンパク質との相性がそれほど良くないのです。特にニオイの強いチーズに赤ワインを合わせるのはやめましょう。

赤ワインと相性のいいチーズは、牛のミルクから作られるクリーミーなタイプのもの。「カマンベール」や「カンタル」などがいいと思います。

 

チーズの味を引き立ててくれるお酒

チーズ①_シードル

チーズと相性のいいワインの簡単な選び方は、チーズが作られている地域で生産されるワインやお酒を選ぶこと。同じ土地で生産されるものは、相性がいいのです。

例えば、ノルマンディーというりんごの栽培が盛んな地域で作られる「カマンベール」。りんごの発泡酒「シードル」を合わせると、チーズの美味しさが引き立ちます。カマンベールとりんごの組み合わせもおすすめですよ。

 

また、甘口の白ワインもチーズによく合います。例えば、甘口の白ワイン「ソーテルヌ」は、ピリッとした「ロックフォール」の辛さを引き立ててくれます。

地ビールがおいしいフランス北部の地域では、チーズにビールを合わせることもあるんだとか。

 

チーズ旬_コーヒー

フランソワさんによれば、緑茶や紅茶、コーヒーもチーズと好相性とのこと。温かい飲み物は、チーズの風味を引き立ててくれるそうです。

緑茶には「カマンベール」や「ブリー」、あるいはヤギのチーズ、紅茶には「チェダー」、コーヒーには「リコッタ」などのチーズが合わせやすいようです。ティータイムにチーズとクラッカーというのも素敵ですね!

 

ところで、野菜や果物のように、チーズにも「旬」があることをご存知でしょうか? 次回の記事では、奥深いチーズの世界を尋ねてみましょう。

香穂里鈴木

鈴木 香穂里

ライター/編集者/パティシエ/レシピクリエイター

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