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2016.12.12 UP

話題の「マリメッコ展」が東京に上陸!見所&予習のポイントは・・・

世界中の人々に愛されるライフスタイルブランド「マリメッコ(Marimekko)」。その大胆かつハイセンスなデザインは、60年以上に渡って多くの人々の心を掴んできました。

そしてこの度、その歴史とクリエーションを紐解く巡回展「マリメッコ展」が12月17日(土)に渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されます。東京の前の開催地、西宮でも好評を博した本展では、様々な角度からこの人気ブランドを徹底解剖! ファンの方はもちろん、これまでマリメッコのことをあまり知らなかった人にとっても楽しめる内容となっています。

今回は、そんな気になるマリメッコ展に関するお役立ち情報をたっぷりお届け。予習も兼ねて、展覧会に行く前にぜひチェックしてみて!

 

「マリメッコ」ってどんなブランド?

ファブリック ≪ウニッコ≫(ケシの花)、図案デザイン:マイヤ・イソラ、1964年

Unikko pattern designed for Marimekko by Maija Isola in 1964

Image by マリメッコ展(Asahi Shimbun)

まずはマリメッコについて少しご紹介。

北欧フィンランド生まれの「マリメッコ」は、そのユニークな柄を使用した製品が世界中で大人気のライフスタイルブランド。ファブリックやアパレルを始め、インテリア用品や生活雑貨など幅広い製品展開で人々の生活をトータルに彩っています。

才能溢れるデザイナーたちによって生み出された柄の数々は、北欧らしいナチュラルなモチーフなどを色彩豊かに描きながらもシンプルでモダン。日々の暮らしに取り入れれば自然と毎日が楽しくなるような、不思議な魅力に溢れています。

なかでもブランドを象徴するパターンとなった≪ウニッコ≫は、目にしたことがある人も多いはず。

ファブリック≪シィールトラプータルハ≫(市民菜園)、図案デザイン:マイヤ・ロウエカリ、2009年

Siirtolapuutarha pattern designed for Marimekko by Maija Louekari in 2009

Image by マリメッコ展(Asahi Shimbun)

そんなマリメッコは1951年、アルミ・ラティアという女性によって生み出されました。

1949年に夫がヘルシンキで立ち上げたプリント・ファブリックの会社のために若手のアーティストを集めたアルミは、これまでにはない大胆で新しい柄の制作を彼らに依頼。そのアーティストの中の一人がのちのマリメッコにおけるヒットメーカー、マイヤ・イソラでした。

1951年、それらの斬新なファブリックを使用した洋服を発表したところ大ヒット! このことをきっかけに、「マリメッコ(=小さなマリーのためのドレス)」というアパレルブランドが誕生します。

国内や隣国スウェーデンで人気を博したマリメッコは、50年代の終わりにはアメリカに進出。1960年に当時大人気のジャクリーン・ケネディがその洋服を着用したことで一躍有名となり、ファブリックとアパレルだけにとらわれない幅広い製品展開を経て、現在では世界中にファンを持つビッグブランドへと成長したのです。

 

マリメッコ展の見どころ

ドレス≪モンレッポス≫

ファブリック≪ケイダス≫(オアシス)、服飾・図案デザイン:アンニカ・リマラ、1967年

Image by マリメッコ展(Asahi Shimbun)

今回のマリメッコ展の見どころは、ずばりその充実した展示内容。

1950年代~2000年代の象徴的なファブリックを展示する「マリメッコとは?」、ブランドの歴史をじっくりと辿る「マリメッコの歩み 1951-2016」、ファブリックのデザイン立案から製品化までの課程を紹介する「デザインの芸術」という3つのセクションに分け、ヘルシンキにあるデザイン・ミュージアムの所蔵作品からファブリック約50点、ヴィンテージドレス約60点、デザイナー自筆のスケッチ、各時代における貴重な資料など、計200点以上を展示します。

デザイナーのインタビューの中には、マリメッコのクリエーションにおいて重要な役割を果たした日本人デザイナーの姿も!

ジャクリーン・ケネディが購入したドレス≪ヘイルヘルマ≫、1959年

ファブリック≪ナスティ≫(小さな無頭釘)、1957年、服飾・図案デザイン:ヴオッコ・ヌルメスニエミ

Photo by マリメッコ展(Asahi Shimbun)

豊富な展示物のなかでも、女性にとって特に興味深いのがドレスやファブリック、アクセサリー、食器など実際のプロダクトの数々。60年以上に渡る歴史の中で生み出された、様々な年代の製品が一堂に会する光景はぜひこの目で観ておきたいところ!

なかでも本展において見逃せないのが、ブランドの火付け役ともなったジャクリーン・ケネディが実際に所有していたドレス。1960年、マリメッコに買い物に訪れた彼女は、一回の買い物で計7着ものドレスを購入したと言われています。

 

マリメッコを創り、発展させた「女性たち」に注目

アトリエにて図案を描くデザイナーのマイヤ ・イソラ、1960年代

Photo by マリメッコ展(Asahi Shimbun)

ブランドとしてのマリメッコの大きな特徴の一つが「女性の活躍によって成功したブランド」であるということ。

創業者のアルミ・ラティア、そして同ブランドの伝説的なデザイナーであるマイヤ・イソラの二人を筆頭に、創業当初から多くの女性がデザイナーや経営者として大活躍してきたことが本展を通してわかるはず。

女性の自立を重んじる北欧社会、そして女性の社会進出を象徴するブランドとしても、マリメッコは世界中から注目を浴びてきたのです。

映画『ファブリックの女王』(c)Bufo Ltd 2015

Image by Bunkamura ザ・ミュージアム

本展の会期最初の5日間、12月17日(土)~12月22日(木)には、ブランドの創業者かつカリスマCEOであったアルミ・ラティアの半生を描いた映画『ファブリックの女王』(2016年)がBunkamura6階ル・シネマにて特別上映予定。

監督のヨールン・ドンネルはもともとマリメッコの役員を務めていた人物(!)だけあって、アルミ、そしてマリメッコというブランドの描き方にも独特の説得力が感じられます。ストーリーだけでなく、劇中で使用される色とりどりのファブリックや洋服でも楽しませてくれるのはさすがといったところ。

上映時間は連日19:25からの1日1回のみ。展覧会の後に併せて観ることで、ゆっくりとマリメッコの世界に酔いしれてみては?

 

マリメッコの魅力がたっぷり詰まった今回の展覧会。デザイン好きな人はもちろん、インテリアやファッション、かわいいものが大好きな女性の皆さんは思い切り楽しめるはず。

マリメッコの歴史とクリエーションに迫る、国内初の大規模な展覧会をお見逃しなく!

 

【マリメッコ展】

会期:2016年12月17日(土)~2017年2月12日(日)

会場:Bunkamura ザ・ミュージアム

公式HP:http://marimekko-exhibition.jp/index.html

ANGIE編集部

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