2015.09.08 UP
「恋愛 vs キャリア」迷える女性へ贈るイギリスの恋愛小説とは
「職場ではそれなりのポジションを任されているし、自分のキャリアに自信がある。でも、家事全般となると、自信がないかも……」
働く女性のなかには、女子力が低いことが悩みの種という人もいるのでは?
「燃えるような恋愛をもう一度したいけど、もうムリかも……」と、恋愛諦めモードに入っている方は必見! イギリスの恋愛小説『アンドメスティック・ゴッデス(The Undomestic Goddess)』をご紹介します。
海外の女性たちも、仕事や恋の悩みで大忙し!
『アンドメスティック・ゴッデス』は、映画『お買い物中毒な私!』の原作者でもあるソフィー・キンセラ著書の小説です。
ソフィーさん自身も20代の頃は金融ジャーナリストとして活躍していたということもあり、彼女が題材にするのは、20代後半から30代にかけてのキャリア女性たち。
物語の主人公は、ロンドンの法律事務所で働く、女性弁護士サマンサ・スィーティング。
誰もが羨む一流企業で働くサマンサですが、家事はさっぱりダメ、恋人との関係もうまく続かない、仕事だけが生きがいのアラサー女性です。
アラサー世代が恋に仕事に悩みを抱えるのは、世界共通と言えそうですね。
あなたに今この小説をおすすめする理由
わたしはソフィーさんの作品が大好きなのですが、なかでも『アンドメスティック・ゴッデス』は心に残る一冊です。
わたしが手に取った当時はちょうど30歳を迎えた頃でした。希望を胸にシドニーに渡り、憧れの出版社を受けるもあえなく撃沈。
「シドニーまで来たのにどうしよう」と悩んでいたとき、フランス育ちのイギリス人の男性と出会い、恋に落ちました。
彼はこれまでお付き合いしてきたバリキャリタイプの男性とは異なり、田舎育ちの純朴な人です。
実家はフランス郊外でホテルを経営しており、彼は小さい頃から庭のお手入れや食事の準備を手伝っていたんだとか。
「恋愛 vs キャリア」人生で本当に大切なのは・・・?
『アンドメスティック・ゴッデス』でサマンサが恋に落ちるのも、イギリス郊外の豪邸でガーデニングを任されている、心がきれいな男性(ナサニエル)です。
サマンサは家事が大の苦手であるにも関わらず、ある出来事をきっかけに法律事務所を飛び出し、イギリス郊外の邸宅で住み込みのメイドとして働くことに。
弁護士としては有能な彼女ですが、家事全般はまったくダメ。物語は、メイド業務を通して家庭的な女性に変身していくサマンサの様子を描いています。
メイドとして働く過程で、ガーデニングを手伝うナサニエルと出会い、恋に落ちるサマンサ。純真でセクシーなナサニエルを前に、忘れかけていた恋愛感情を思い出します。
ロンドンでのキャリアを捨て、ナサニエルという最高のパートナーと新たな人生を切り開く……というストーリーです。
読み終わる頃には「恋愛はときとしてキャリアに勝るものなんだなぁ」と、心にしみました。
そしてわたし自身も、シドニーの出版社で働く夢は保留にして、イギリス人の彼とフランス郊外で暮らすことに決めたのでした。
恋愛小説は、迷っているときの解決策を提示してくれたり、勇気をくれることだってあります。
現在のご自身の状況に近いものを手にとってみると、何か素敵なことが始まるかも……!?
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鈴木 香穂里
ライター/編集者/パティシエ/レシピクリエイター