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2022.07.08 UP

令和の10代は「時間に追われる」ことを楽しむ!? コロナ禍やSNSによる変化が調査で浮き彫りに

家にいる時間が増え、人との関わりが減ったこのコロナ禍。時間の使い方や自分自身について考える機会も多かったのではないでしょうか。

セイコーが行った調査から、最近の10代は自分と向き合い、さらに社会問題にも高い関心を寄せている姿が浮かび上がりました。

専門家の先生のお話を交えて、興味深い調査結果をご紹介します。

 

コロナ禍以前の「時間の足りない」生活に戻りつつある

最近になって日本もようやく外国人観光客受け入れを開始し、ポストコロナの兆しが見えはじめました。

セイコーが行った時間に関する調査からも、人々の生活や意識が以前に戻りつつあることがわかります。

出典:SEIKO

同調査によると、「時間を意識して行動するか」という質問に対し、87.3%が「意識している」と答えています。

出典:SEIKO

さらに、「時間に追われる感覚があるか」という質問に対しては、66.3%が時間に追われている感覚があると回答。

時間を意識している人も、時間に追われている感覚がある人も、昨年より増えているのです。

日常生活の一部がコロナ禍以前に戻りつつあり、それが時間に追われる感覚として現れていることがわかります。

出典:SEIKO

調査では、1日24時間という時間をどう感じるかという質問もあり、約6割(57.2%)が1日24時間では「足りない」と答えました

昨年よりも「足りない」と回答した人が増えていることからも、時間に追われていると感じている人が多いことがわかります。

出典:SEIKO

さらに、自分の時間1時間に値段をつけてもらったところ、仕事や家事・勉強をするオンタイムは1時間4,983円となり、前年(4,253円)より730円上昇。

プライベートなオフタイムも1時間13,639円と、前年(12,992円)より647円、時価が高くなりました。

多くの人が時間の価値を、再び高くとらえ始めているのですね。

 

志の高い“個立”が進んだ10代

成人年齢が引き下げられたことから、10代にフォーカスした調査も実施されました。

調査結果からは、コロナ禍で「時間」や「自分」に真剣に向き合う側面や、将来のビジョンを持ち社会課題への関心も高い、サステナブルでソーシャルグッドな10代の姿が浮き彫りになっています。

出典:SEIKO

行動が制限され学校のイベントも中止されることが多かったこの2年。10代は時間が止まったように感じたはずです。

調査でも、「時間が制限された方が頑張れる」(62.5%)、「やることが無い時間ができると不安になる」(45.0%)、「せわしなくさまざまなことに追われることは楽しい」(43.0%)と回答した10代が多数。

退屈だったコロナ禍全盛期を経て、時間に追われることが原動力になる10代の姿が浮かび上がります。

出典:SEIKO

そんな中「コロナ禍で時間について考えた経験」を問う質問に対し、10代の半数以上が

「人生をより豊かにするための時間の使い方」
「時間の使い方や過ごし方」
「より効率的に生活するための時間の使い方」

を「とてもよく考えた」「やや考えた」と回答しています。

これは30代以降と比較するととても多く、10代の多くが時間をポジティブかつ前向きにとらえていることがわかりました。

出典:SEIKO

コロナ禍でも自分に向き合う10代は、64.0%が「将来のビジョンがある」と回答しています。

そんな10代に社会課題への関心を聞くと、「サステナブル消費」(82.0%)、「ジェンダー」(80.0%)、「貧困問題」(79.5%)に関心があると回答しており、いずれも全体の平均値より高くなっています。

今の10代は社会問題にも広く目を向けているようです。

 

「正解がない」時代の生き方を探る10代

株式会社SHIBUYA109エンタテイメント マーケティング戦略事業部「SHIBUYA109 lab.」所長である長田麻衣さんによると、長田さんは今の10代を「不安定な状況下でも楽しめる環境適応力が高い傾向がある」と分析。

周りからどう見られているかを強く気にする反面、本当の自分が出せるコミュニティを志向し、少しずつ自分の個性を伸ばしたり自己表現できるようになっていると感じているそうです。

今回の調査では、「将来のビジョンがある」と多くの10代が回答しました。その一方、将来の選択肢の多さに戸惑っている印象もあると長田さん。

これまでは理想とされた将来のロールモデルがありましたが、今はSNSの影響から多様な生き方のロールモデルを知ることができます。

「『正解がない』時代だからこそ自分はどうありたいかを考え、勉強やスキルアップに取り組み将来への準備を行う人も多いように思います」(長田さん)

 

自分自身や時間について考え、自分をリニューアルしよう

私たちANGIE世代が10代だった頃と今の10代は、自分自身や社会との向き合い方がだいぶ違うようです。

自分の個性を伸ばし、社会問題にも関心を寄せ自分の問題として考える10代。これからの未来を背負う10代を、私たちなりに見守って応援したいですね。

銀座にある和光本館の時計塔は90周年を機に「SEIKO HOUSE GINZA」へとリニューアルオープンしました。

今の10代の姿を参考に、私たちも「時間」や「自分自身」について考え気持ちをリニューアルし、よりすてきな女性として生きていきたいですね。

 

参考:SEIKO

Rie Kanno

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