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2021.12.09 UP

働くだけじゃない!学びと出会いが生まれる長野県千曲市のワーケーションを体験

新しい生活様式としてテレワークが推奨される中、「ワーケーション」という言葉を見聞きする機会が増えてきました。

いつもとは違う場所で仕事をしながら休暇も楽しむことで、集中して仕事に取り組めて、リフレッシュもできるというイメージですよね。

実際はどのようなものなのか、長野県千曲市で行われたワーケーションを体験してきました!

 

官民が連携し先駆的な「ワーケーション」を行う長野県千曲市へ

自然・レジャー・食が揃い、移住したい都道府県ランキング15年連続1位という長野県。県内には80カ所以上のテレワーク拠点があり、市町村ごとに特色を生かした様々な取り組みが実施されています。

その中で今回体験したのが、千曲市で行われている「学び深まる秋の温泉ワーケーション」。千曲市、信州千曲観光局、長野県と連携し、株式会社ふろしきやが主催するワーケーションツアーです。

観光列車をカフェ利用できる「ろくもん駅カフェ」やお寺を貸し切った「テラワーク」など、個性豊かなワーケーションを体験しながら社会性の高いテーマについて学ぶ、全7日間のプログラムとなっています。

 

異業種の方と出会え、気づきを得られる「インプット&ワークショップ」に参加

今回は、社会課題をテーマに専門家から刺激と構想の種をもらいながら、参加者が主体的にソーシャルグッドなプロジェクトを考え、学びを深める「インプット&ワークショップ」に参加させていただきました。

参加者はワーケーションとはどんなものか体験したい方、2拠点居住に興味がある方、クリエイティブな気づきを持って帰りたい方など年齢や性別も様々。

また千曲市の先進的な取り組みを知りたい、自分のところでもワーケーションを行いたいという近隣の市の方も参加されていました。

千曲市ワーケーションのパイオニアである株式会社ふろしきやの田村英彦さん主導のもと、最終的に「やれたら楽しいこと」「喜んでもらえること」「笑顔が広がること」を軸に、プロジェクトアイデアを参加者皆で創っていきます。

そのヒントとなるインプットとして、ワークスタイル・モビリティ・フード・ゼロカーボン・ダイバーシティ&インクルージョンの専門家がそれぞれの解説を行う場が設けられました。

ワークスタイルのパートでは日本の在宅勤務の生産性が低い理由として、仕事は「行く」という感覚が根強いこと、というお話が刺さりました。

またモビリティのパートでは多様化する移動手段をまとめて手配できるMaaSというものがあることを初めて知りました。

千曲市ではワークスペースへの移動を楽にするため、LINEを使った効率的なタクシー配車やレンタサイクルができるシステム、「温泉MaaS」を用意し快適な環境を整えているのだとか!

これらのお話をヒントに個人に浮かんでいるプロジェクトアイデアを考える個人ワークの時間を経て、自分と似たことを書いている人や化学反応を起こせそうな人、自分の案を捨ててもいいと思える案を書いている人とチームづくりをし、グループワークへ。

最終的にチームのプロジェクトが発表されました。

高齢者や地元の人がバスガイドを務め、それに生きがいを見つけながら観光客も乗れる「コミュバス」など、思わず唸ってしまうような面白いプロジェクトが生まれました。

皆さん様々な業種から参加されているのにも関わらず、それぞれの意見を尊重しつつ、中々意見が出ない時には田村さんが助け舟を出してくれたり、和やかな雰囲気が印象的でした。

普段自分の仕事では絶対に聞けないような話を聞くことができ、“やらなければならない”という受動的な気持ちから解放された気がします。

「こんなことにも興味があったんだ!」という新しい自分を発見できたのも収穫でした。

 

自然に、温泉に、ジンギスカンに、ととのう“月の都”千曲

プログラム後は“月の都”と言われている千曲市で、千曲川周辺を散策。

訪れた日はちょうど満月だったのでとっても月がキレイで、空気が澄んでいるのを感じました。

戸倉上山田温泉も満喫しました。

足湯が設置され、硫黄の匂いを感じるレトロな温泉街を歩けば、タイムスリップしたような気分に。

名物の絶品ジンギスカンを食べながら、プログラムで出会った方たちと語らうひとときも満喫。

ワークショップで冴え渡った頭に“癒し”がこれでもかと加わり、心も体も“ととのう”感覚が味わえる、そんなワーケーション体験となりました。

 

今まで頭の中で想像していたものとは違う、長野県千曲市の新しいワーケーション。これからの仕事がさらに楽しみになるような、自分にプラスになるようなものがギュッとつまっている、そんな体験をすることができました。

ワーケーション初心者さんもぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

森田文菜

Ayana Morita

スタイリスト/ライター

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