2025.07.14 UP
使い方次第で電気代がオトクに。エアコンのプロに聞くカンタン節電対策!
猛暑の夏ですが、「エアコンの電気代が気になる」という声をよく聞きます。
エアコンを活用して夏を快適に過ごしたい一方、電気代の値上がりが気になっている人も多いのでは。
熱中症が社会的な問題となっている今、節電を徹底するあまりにエアコンを我慢すると、命に関わる可能性もあります。
そこでエアコンのプロに、簡単にできる節電対策を教えてもらいました。
約71%が節電対策を負担に感じている
出典:プレスリリース
三菱電機 霧ヶ峰PR事務局が2025年5月に行った調査によると、98%が「電気代の高騰が気になる」と回答した反面、71.2%が「節電に疲れを感じている」と回答しました。
「具体的に節電のどのような部分に疲れを感じるか」という質問には、「効果が見えづらい」「エアコンを我慢することで快適さが損なわれる」などの意見がありました。
昨今では酷暑が続き、電気代や物価が高騰していることで、生活者は節電対策がストレスになっていると考えられます。
エアコンのプロ久田さんが教える、「簡単」なエアコンの節電方法
三菱電機株式会社 空調冷熱システム事業部の久田優美さんに、簡単にできて効果的な、エアコンの節電アクションを教えていただきました。
風向はスイングで、体感温度が低下
久田さん:
三菱電機の試験によると、基準の設定温度+2℃でスイング運転を行った場合と、基準の設定温度でスイング運転を行わなかった場合(冷房。風あて設定なし)とでは、体感温度がほぼ同じになることがわかっています。
出典:プレスリリース
エアコンを人に向けてスイング運転することで、体感温度を下げることができ、必要以上に設定温度を下げることを回避できるので、おすすめの簡単節電アクションです。
※「室温」は28℃以下に保ち、節電のために無理にエアコンの設定温度を上げる・エアコンの利用を控えるなどはやめましょう
風速(風量)を自動モードに設定し、無駄な電力の消費を避ける
久田さん:
風速(風量)を自動モードに設定すると、室内が冷えるまでは強風、その後は弱風となり、効率的に運転することができます。
エアコンは、室内温度と設定温度の差が大きい場合、より大きな消費電力が発生します。
室内が冷える前から弱風に設定していると、室内の空気を循環させることができず、設定温度まで室内の温度を下げるための運転時間が長くなり、無駄な電力の消費につながります。
自動モードで効率的に室内の温度を下げつつ、無駄な運転を回避しましょう。
フィルターは掃除機で吸うだけでも節電できる
久田さん:
フィルターを洗ったり新品に交換したりせずとも、掃除機で吸うだけでも節電効果が期待できます。
出典:プレスリリース
1年以上掃除をしていないフィルターと、新品のフィルターを用いて、両者の風量と消費電力量を比較する試験を行ったところ、1年以上掃除をしていないフィルターの場合、風量が30%以上弱まるにもかかわらず、期間消費電力量(JIS規格で定められた条件で1年間使用した際の合計消費電力量)が約10%も増加する結果となりました。
フィルター掃除で、無駄な電力消費を防ぎ、室内をより冷房が効いた状態に保てます。
室外機に日よけカバーを
出典:プレスリリース
久田さん:
エアコンの電力消費の約9割は室外機です。直射日光が室外機本体に当たり高温になると、室外機が熱を逃がしにくくなるため、冷房効率の低下を引き起こす原因になります。
室外機の上側のみをカバーすることで直射日光をさえぎり、室外機の温度が上昇するのをふせぎます。
出典:プレスリリース
室外機にカバーをつけるときは、室外機全体を覆わないように注意しましょう。
短時間の外出なら、エアコンはつけっぱなしに
久田さん:
エアコンは「立ち上がり時」に最も電力を消費します。
「ON/OFF」をこまめに繰り返すと、「OFF」にしたときに発生する室温上昇分を下げる運転を繰り返すことになるため、無駄な電力消費につながる可能性があります。
短時間の外出時は「つけっぱなし」がおすすめです。
エアコンの「消し忘れ防止機能」活用で、無駄な電力消費を回避
久田さん:
最近のエアコンには、外からスマホで電源をオフにできる等の「消し忘れ防止機能」が搭載されている機種や、人の不在を検知して自動で電源をオフする機能もあり、うっかりエアコンを消し忘れてしまった際の無駄な電力消費を回避することができます。
思いがけない無駄な電力消費を防ぐため、エアコンを買い替える際は、消し忘れ防止機能を搭載したエアコンの購入を検討してもいいですね。
一瞬でできる対策は、すぐに実施しよう
どの対策も時間をかけず、簡単にできるものばかり。特に「風向きスイング」や「風速(風量)設定を“自動”」などのアクションは、リモコンで設定するだけです。
さっそく実施して、節約に役立てましょう。
