2023.07.04 UP
部屋干しのニオイは【菌】が原因!専門家が教える部屋干し洗濯テク
雨続きの梅雨が終わっても夏のゲリラ豪雨や台風シーズンがやってきます。
安心して外に洗濯物を干せず、部屋干しばかりになってしまうという人も多いのでは。
洗濯物の部屋干しでやっかいなのが、「ニオイが気になる」こと。
ニオイの発生源は「菌の隠れ家※1」?
部屋干ししたときの、「洗濯したのになんだかクサい…」というニオイ。
花王によると、これは「菌」が衣類に残った汚れをエサにして増殖し、ニオイ成分を生成することが原因なのだとか。
洗濯物には除菌洗剤※2や漂白剤※3 を使っても、びくともしない菌が作り出す『多糖汚れ』があります。これがいわゆる『菌の隠れ家』で、菌たちが自分たちを守る隠れ家をつくり、黒ずみやニオイなどの発生源のひとつとなっているそう。
この「菌の隠れ家」である「バイオフィルム」が一度できてしまうと、衣類の繊維に絡みつき、通常のお洗濯ではなかなか落とせない。とても厄介ですね。
湿気の多い日が続くとバイオフィルムが繁殖しやすい
菌が増殖する重要な要素が「水分」です。湿気が多い時期の洗濯物は、「バイオフィルム」の成長に最適な環境となり、増殖しやすく、中でも木綿のタオルは、バイオフィルムの成長にとって好都合な環境のひとつ。
洗顔や手洗いなどで濡れた状態が続きやすく、栄養となる汚れが溜まりやすいんですって。
雨で湿気の多い日が続くと、目に見えない「菌の隠れ家」が蓄積するリスクが高くなり、雨があがっても洗濯物のニオイやくすみがスッキリしない……という状態になってしまう恐れもあるのです。
花王 中古場さんが教える3つの「部屋干し洗濯テク」
そこで、花王商品担当の中古場輝光さんに部屋干しでも「菌の隠れ家」をつくらない洗濯方法を教えてもらいました。
洗濯テクその①晴れ間を待たずにこまめな洗濯を
洗濯物を溜め込むことは、汚れを放置すること。汚れが落ちにくくなり、「バイオフィルム」も増えやすくなるため、こまめに洗濯することが大切です。
晴れ間を待ちたい気持ちはわかりますが、できるだけこまめに洗濯するのがベスト。
また洗濯機の中に洗濯物をたくさん詰め込むと、洗濯槽の中で洗濯物がしっかり回らず、汚れが落ちにくくなります。
きちんと汚れを落とすためにも、洗濯物は洗濯槽の7~8分目までを目安に入れましょう。
洗濯テクその②空気を味方につければ部屋干しでも早く乾く
部屋干しで洗濯物がなかなか乾かないのは、洗濯物同士の距離が近くて、くっついてしまうから。
部屋干しはスペースが限られているため仕方ないとも言えますが、洗濯物同士の間にスペースをつくると早く乾きます。
さらに、サーキュレーターで風を当てると乾く速度がアップ! エアコンのドライ機能で湿度を下げるのも有効です。
洗濯テクその③「菌の隠れ家」に効く洗剤選びを
「菌の隠れ家」である「バイオフィルム」を、一般の除菌洗剤や漂白剤で落とすのは非常に難しいそう。
高濃度の塩素系ハイターに長時間つけておけば除去できますが、布地のダメージや変色のリスクも大きくなってしまいます。
中古場さんのおすすめは、「菌の隠れ家」を発見した花王が開発した「アタックZERO」シリーズ。繰り返し洗濯することで、非常に強固な「菌の隠れ家」を唯一※3除去※4できるそう。
部屋干し洗濯物のニオイが気になったら、こうした部屋干し対策用の洗剤を試してみてはいかがでしょう。
こまめな洗濯、扇風機やエアコンの併用、部屋干し用洗剤がポイント!
雨が続くと、どうしても家にいる時間が長くなりますよね。なのに、部屋干しのニオイが気になるような空間ではおうち時間を楽しめません。
洗濯物は溜め込まずに少量ずつ洗濯し、干し方を工夫して扇風機やエアコンの除湿機能を活用しましょう。加えて、部屋干し用の機能を備えた洗剤を選んでみて。
洗濯方法や干し方を工夫し、雨の日を乗り切りましょう。
※1 多糖汚れのこと
※2 花王汎用洗剤
※3 花王除菌洗剤・酸素系漂白剤
※4 繰り返し洗たくすることで多糖汚れ(菌の隠れ家)を除去できます
取材:花王