ライフスタイル

2021.03.24 UP

東日本大震災から10年。スポーツの力で子どもたちを笑顔にする特別プロジェクトが発足

2011年3月11日。忘れられない記憶として私たちの心に深い爪痕を残したあの日から今年で10年。

未だ余震も続き、不安な日々を送る方も多いことと思います。

そんな東北地方の方々をはじめ、子どもたちに寄り添い、応援し、力となれるようなイベントを多数開催するのが「AIG」×「MLB CUP 2021」特別プロジェクトです。

一体どのようなプロジェクトなのか、発足にともない行われた発表会を取材しました。

 

「AIG」×「MLB CUP 2021」特別プロジェクトとは

「AIG」×「MLB CUP 2021」特別プロジェクトは、次世代を担う野球少年・少女に夢を与え、野球人口拡大に繋がる普及プログラムを創る目的で創設。

小学4〜5年生を対象とした野球大会「MLB CUP」の特別スポンサーであるAIGジャパンが、メジャーリーグベースボール ジャパン協力のもと、野球を通して子どもたちの健やかな成長を応援し、その素晴らしい将来へ寄り添い、グラスルーツ(小さな頃から様々なチャンスを与えてあげる)から支援するというものです。

 

トーナメントの決勝大会は震災復興支援のため東北地方の石巻市で開催され、毎年全国から選抜されたチームが石巻市に集まります。

昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となってしまいましたが、今年は「MLB CUP 2021」として1年ぶりに開催が決定しました。

 

プロジェクト概要

トーナメントの進行に合わせて5月から6月には子供たちと保護者を対象に「成長と怪我予防」「成長のための食育」という2つのテーマを掲げたウェブセミナーを開催する予定なのだとか。

また全国3カ所で、元MLBプレーヤーをコーチに迎えた野球教室も開講!

さらに年末にかけては、大会をはじめとする本プロジェクトのダイジェスト動画も制作し、SNSで配信するそうです。

AIGジャパンのジェームス・ナッシュ社長は、

「大会を通じて復興への長い道のりを歩む東北のみなさまへ、少しでも元気になっていただきたい。

また、AIGは子どもたちとその成長を見守る保護者の方々や指導者のみなさまのコミュニティに寄り添い、そばでサポートし、その力になりたいと思っています」

と、プロジェクトにかける想いを語りました。

 

大人になっても役立つ「子ども時代にスポーツをやっていてよかったこと」

イベントでは、タレントの石橋貴明さんと元MLBプレーヤーの斎藤隆さんのトークセッションも行われました。

兄弟の影響で幼い頃から野球を始めたという共通点を持つお二人に、「野球をやっていてよかったと大人になってから思うことはありますか?」との質問が。

「高校野球の時引退まで一緒にプレイした13人とは、卒業して40年以上経った今でもずっと友人です」と、石橋さん。「体力や精神力も仲間とともに培っていたと感じます」と、スポーツを通じた絆の強さを語りました。

筆者も中高とバスケットボール部に所属していましたが、今でも連絡を取り合う友人はやっぱりこの時のチームメイト。

厳しい練習を耐え抜いた仲間との絆は永遠ですし、またその経験があったおかげで社会人になってから必要な忍耐力も身についたように思います。

斎藤さんは、「決められたルールの中で自分の力を発揮すること」「自分がミスすると他の人にも影響を及ぼす責任感」を野球で培ったそうです。

決められたルールの中でいかに力を発揮するか、アピールをするかは、大人になって仕事をする上でも重要なことですよね。

その訓練が子どもの頃からできる野球は、「子どもに習わせたい」と思う親が多いのも納得です!

 

今の努力は将来必ずどこかで役に立つ!

またお二人から「MLB CUP 2021」に参戦する野球キッズに向けての激励のメッセージも。

「たくさんご飯を食べて、よく寝て、みんなで声を出して、元気に戦って欲しい!」(石橋さん)

「もしも将来的に野球じゃない何かを選んだとしても、今している努力は必ず役に立つ時が来ると思います。
諦めずに毎日一つでも前に進めるようにがんばって欲しい」(斎藤さん)

斎藤さんのメッセージは大人にも深く刺さる内容。「人生に無駄なことなど何一つない!」と言ってくれているようで、大変励みになりました…!

 

コロナ禍にある今は、心が沈みがちな出来事が多い毎日。

スポーツの前向きなパワーを借りて、子どもたちはもちろん、日本中の人々が少しでも笑顔になれ、将来に希望を持てるようになっていけたらいいですね。

 

文・取材:森田文菜

森田文菜

Ayana Morita

スタイリスト/ライター

Related 関連記事