2017.07.24 UP
あなたを内面から変えてくれる!臨床心理士が教える、30代女子が試すべき「自信の持ち方」
キャリアや結婚や出産などの変化によって、ライフスタイルが大きく変わる30代。結婚する・しない、子どもがいる・いないによって、コミュニティががらりと変わり、自分の立ち位置に自信がなくなる時期でもあります。
「仕事は充実しているけどこのままでいいのかな」「恋人とはうまくいっているけど、結婚、出産と向き合わなくちゃいけないかな」など、どんな選択をしても、不安はつきもの。
そんな難しい時期だからこそ、臨床心理士の山名裕子先生は「自信を“形”で取り入れることが大事」と話します。では、自信を外から身につけるポイントとは何か。山名先生に教えてもらいました。
身につけているものも含めて「自分自身」。お気に入りのものは自己評価を高めてくれる
今の自分に自信が持てないとき、もっとも簡単ですぐに実践できる方法は、身につけるものを変えることだと山名先生は話します。
「外部や他人とは切り離された自分のことを、心理学では〈自我〉といいますが、私たちは、内面だけではなく外見も含めて広く自分自身をとらえています。これを〈拡張自我〉といいます。
拡張自我とは、洋服やジュエリーなどの身につけているものを含めた自分のこと。家柄や学歴なども、拡張自我を構成するものだといわれています。中身は変わらなくても、高級なものや華やかなものを身につけることで、自分の価値が上がるような感覚になるのは、拡張自我という心の働きによるものです。
いつもはつけていないジュエリーをして仕事にいくと、背すじが伸びて自信のなさを軽減でき、自己肯定感を高めることができる。これは、心理学的に説明できるのです」
身につけるものを変えて自信が出てくると、表情や言葉にも変化が現れます。内的な感覚は、行動に影響を与えるからです。
「キラキラしたパーティにスウェットでいってしまったら、周りの視線が気になって『私のことは見ないでほしい』と会場の端の方で背中を丸めてじっとしたくなりますよね。
でも、自分に合った色のドレスとジュエリーを身につけていけば、周りに見られることでさらに自信もうまれ、胸を張って笑顔で会場を歩き回れます。
輝いている人のところには、人が集まってきて“高嶺の花”を演出することもできるでしょう。きらりと輝くジュエリーをワンポイント入れるだけで、気持ちも大きくなり、振る舞いが上品になっていくのです」
実際に、山名先生のもとに相談にくる患者さんでも、お洒落に目を向けることで内面がどんどん変わっていくケースはよくあるといいます。
「『私なんて……』と口癖のようにいう自己肯定感の低いタイプの方でも、ぴしっとしたスーツを着るだけで表情や振る舞いが変わります。臨床心理士側からクライアントさんに対して、外見から変えるような具体的なアドバイスをするケースは多くありませんが、カウンセリングを継続していく中でクライアントさん自ら『こんなネックレスを買ってみたんです』と外に目がいくようになることはよくあります。
外見を変えることで自信につながるケースも、自信がついてきたからお洒落に関心を持ち始めるケースも両方ありますね」
ジュエリーがもたらすプラスの思い込みが、振る舞いを変えていく
人には、普遍的な“輝き”や、動くものを目で追う習性があります。揺れるピアスや一粒ダイヤなどは、身につけるだけで自然と視線を集めるため、見られているという感覚が自信を高めてくれるのだそう。
「ずっと使えるシンプルなジュエリーをひとつ持っているだけで、上品な振る舞いや行動につながるので、『自分を変えたい』と思うなら、すぐに取り入れられるセルフプロデュース方法だと思います。
つけるなら、少し背伸びして買うような高級なものがオススメ。このジュエリーに似合う自分でいようという感覚になるからです」
また、ジュエリーを身につけることは、プラスの思い込みがいい効果をもたらすという〈プラシーボ効果〉の側面もあります。プラシーボ効果とは「偽薬を処方しても、薬だと信じ込むことで、何らかの改善が見られること」を指します。
ジュエリーに関しても「これが、私をもっとも輝かせてくれる」と自信を持てるものであれば、身につけていることで自然と姿勢がよく、表情も明るくなって肌つやもよくなる。そんな効果があると考えられるのです。
「人が物事に積極的になれるときは、外発的モチベーションと内発的モチベーションのバランスがいいときだといわれています。外発的モチベーションは、給料や報酬、評価、承認などの外からもらえるもの、内発的モチベーションは、やりがいや楽しさなど、自分のなかから出てくるものです。
『仕事が面白くて頑張っているのだけど、周りはなかなか評価してくれない』というとき、モチベーションを保つのは難しくなります。そんなとき、自分へのご褒美としてジュエリーを買うことも、自分をいい状態に保つ一つの秘訣だといえるでしょう」
取材中、先生がつけていたのはプラチナのネックレスとピアス。プラチナ・ジュエリーの特徴は、輝きが褪せない純度の高さ、色を混ぜていない透明感のある白にあります。白には「スタート」の意味があり、「新たな一歩を踏み出す」「再スタートを切る」気持ちを引き出してくれる色だといいます。
「ジュエリーもそうですが、自宅もオフィスも、白を基調としていて『いつでも新しいスタートを切れる』という思いを込めています。一歩踏み出すことが怖い人、変化を恐れる人が多い今、白いものを身につけて、新たな自分探しの意味を込めるのもいいのではと思います」
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「日々の生活のなかで変わっていく自分と、変わらない自分の両方を持っていたい」
そう話す山名先生が毎週欠かさずしているのは、「日曜日の夕方にアニメ『ちびまる子ちゃん』を観る」ことだそう。
「まる子の純粋さに心癒されています」と笑顔を見せます。
【山名裕子】
メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。
大学、大学院にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。
撮影:石田祥平
rumi
ライター・編集者