ファッション

2022.05.10 UP

着るだけでテクノロジー体感と環境貢献ができる”でんきのせんい”「PIECLEX」って?

コロナ禍でピンチに立たされているアパレル業界。消費者のニーズの変化に加え、大量廃棄や服の製造時に排出されるCO2排出量など、環境への対応も考えていかなければならず、問題は山積みです…。

そんなアパレル業界を変えたいと立ち上がったのが”でんきのせんい”を扱う株式会社ピエクレックス

より多くの人にブランドを知ってもらうため、環境省サステナビリティ広報大使の武井壮さんをブランドアンバサダーに任命。

2022年4月26日(火)に開催された、「気軽にエコ!」をテーマにしたトークセッションをレポートします!

 

気軽に楽しく環境問題に取り組める!でんきのせんい「PIECLEX」

株式会社ピエクレックスは、株式会社村田製作所の圧電技術「でんき」と、帝人フロンティア株式会社の化学繊維技術「せんい」を融合し共同開発した、「PIECLEX」を扱う会社です。

「PIECLEX」は人が動くことで電気エネルギーを生み出 し、繊維上に抗菌効果を発揮する圧電繊維で、具体的には伸縮や、ひずみを加えることで電気が発生し、繊維内外の細菌を抑制してくれる効果があるのだとか!

 

また「PIECLEX」は植物性由来のポリ乳酸(PLA)が原料で、環境負担を軽減してくれる繊維なんだそうです。

1KgのPET繊維からPIECLEXに切り替えるだけで、約2kg以上のCO2の排出量削減が可能な他、生分解性を有することから廃棄問題にも対応。

着るだけで気軽に、楽しく環境貢献できてしまうのがPIECLEXのスゴイところです!

 

運動を資源に!武井壮さんが語るPIECLEXの可能性

今回ピエクレックスのブランドアンバサダーに就任した武井壮さん。

武井さんはアスリートをしてきて、「運動を資源にできないか?」「運動のエネルギーで地球を動かすことができないか?」を常々考えていたそう。

運動すればするほど環境に良いことができて、抗菌もできる。僕が考えていたことが実現できる可能性を秘めているのがピエクレックスだと思います」(武井さん)

すでに製品化されているというグレーのマスクは黒との相性が良いように色から選んだそうで、オーバーオールも動きやすく、手触りも良いのでプライベートでも着用したいそう。

今後は武井さん自らピエクレックスの研究所を訪れてみたり、様々な発信や活動を行っていきたいと意気込みを語っていました。

 

「気軽にエコ!」をテーマにしたトークセッション開催

アンバサダー就任発表後には武井壮さん、東京大学 教養学部付属教養教育高度化機構 環境エネルギー科学特別部門 客員准教授の松本真由美先生、株式会社ピエクレックス代表取締役社長の玉倉大次さんによる、「気軽にエコ!」をテーマにしたトークセッションが開かれました。

繊維・アパレルの環境問題として、衣類を製造するのにCO2を要すること、ファストファッションの台頭などによる大量廃棄があると松本先生。

「バーバリーでは焼却せずにリサイクルする方法を取り入れているようです。またルイ・ヴィトンでもレザーなどの高級資源はリサイクルするなど各ブランドで取り組みを始めており、手放す衣類を再利用化する必要性が叫ばれています」(松本先生)

 

その一方で、どんなに環境に良いことでも取り組むハードルが高いと受け入れられないことも問題だといいます。

「無意識に、選んでいただけるだけで環境貢献ができることを目指したい」と、玉倉社長。

武井さんはピエクレックスに今後期待することとして、

「例えば介護するときにピエクレックスの製品を着て、動きで電気を貯めて、寝たきりのおじいちゃんやおばあちゃんを簡単に起こせるようなパワードスーツみたいなものができたりしたら良いですよね!

そんな、夢につながる活動をやっていきたいなと思います」と熱く語っていました。

 

今後はコロナ禍での運動不足解消のため、運動へのモチベーションが上がるような、動きたくなる製品を開発していく予定だとか。

抗菌対策もでき、環境に優しい選択もできる“でんきのせんい”の展開に要注目です!

 

参考/取材:ピエクレックスブランドアンバサダー武井壮さんスペシャルサイト

森田文菜

Ayana Morita

スタイリスト/ライター

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