2020.12.09 UP
コロナの今、高カカオチョコレートがおすすめの理由とは。コロナ太り対策や認知機能低下抑制にも期待!
自宅で過ごす機会が増えた2020年。
リラックスした環境にいると、ついついお菓子に手が伸びてしまいがちです。コロナ太りなんてワードも耳にするようになりましたよね。
そんなコロナ禍だからこそおすすめしたい、お菓子があります。それはズバリ、高カカオチョコレート!
高カカオチョコレートは美味しいだけではなく、実はコロナ禍の健康対策にもおすすめのお菓子なのです。
株式会社明治が開催した「オンラインチョコレートフォーラム2020」で発表された、コロナの今おすすめしたい健康的な菓子「高カカオチョコレート」の魅力や健康効果について紹介します。
「コロナの環境における菓子と健康観に関する実態調査」結果
フォーラムではまず、株式会社「ものめぐり」商品ジャーナリスト北村森さんから「コロナの環境における菓子と健康観に関する実態調査」の結果が発表されました。
この調査は、株式会社明治が北村さん監修のもと、全国の10~60代の男女600人にコロナの環境における菓子と健康観について意識と実態を調べたものです。
コロナ前と比べておやつを食べる頻度や回数が増えたと回答した人はいずれも2割以上という結果に。さらに、「在宅時間が増え、家でのおやつ時間を楽しむようになった」人は54.2%と半数以上にのぼりました。
オンラインで周囲の目が気にならなくなったことも、おやつへの関心の高まりに関係しているのではないかと北村さんは指摘します。
食べているおやつの種類については「チョコレートやチョコレート菓子」が81.2%と最多に。
チョコを食べる頻度については、約3割の人が2日に1回は食べているという結果になりました。
注目すべきは、コロナによる健康意識の変化です。
コロナ以前に比べて6割が「健康意識が高まった」と回答しています。
さらに興味深いのは、健康意識が高まったと回答した人の4人に1人がチョコを食べる頻度が増えたと答えていることです。
チョコの種類については、健康意識が高い人は好んで高カカオチョコレートを選んでいました。
ミルクチョコやビターチョコを食べる理由について「美味しいから」がいずれも1位なのに対して、高カカオチョコレートを食べる理由は「体のことを気づかって」が1位に。
高カカオチョコレートの健康効果は以前から注目されてきましたが、外出自粛でコロナ太りや運動不足を気にする人が増加し、健康に役立つおやつとして再認識されているようです。
実際にコロナ禍の4~9月の大袋タイプの高カカオチョコレートの売上は、前年比で3割も増加しています。
北村さんによれば、コロナ禍は消費活動にも影響を与えたのだそう。
制約ある日常の中で「譲れない」「大事にしたい」一線が明確になり、その中でも食を大事にするという意識が高まったのだろうと指摘します。
さらに、「エクスキューズ」のできる食を人は求めているとも。
「コロナで健康を気にする人が確実に増える中で、美味しい上に健康効果も期待できるとなれば、積極的に手を伸ばす。そうした点への情報感度の高さは年代を問わないのも、興味深いところです」(北村さん)
外出自粛でもできる身近なぜいたくとして、食に重きを置く人が増え、どうせ食べるなら体に良い食品を摂りたいという意識が高まっていることが伺えます。
高カカオチョコで酸化ストレスを減らしてコロナに負けない体を!
続いて、コロナ禍で注目される高カカオチョコレートについて、3つの講座が行われました。
最初の講座は、慶応義塾大学医学部の井上浩義教授による「コロナの今、注目のおやつ高カカオチョコレート」について。
井上先生がまず指摘したのは、肥満がコロナ感染後の重症化リスクになることです。
ウイルスの受容体であるACE2(エースツー)は脂肪細胞に多く存在するため、肥満の人は必然的にコロナリスクが高くなります。さらに肥満が引き起こす、高血圧や糖尿病、高脂血症が重症化の原因になることは、もうご存知ですよね。
井上先生は、肥満が進むほど酸化ストレスが大きくなることも問題だと言います。
酸化ストレスは、もともとは体を守るための活性酸素が体内で増えすぎてしまった状態で、健康な細胞を破壊し病気の原因にもなります。
酸化ストレスを減らすために、井上先生が勧めるのが高カカオチョコレートです。
高カカオチョコレートに含まれるカカオポリフェノールには抗酸化作用や抗炎症作用などがあり、ウイルスに感染して炎症を起こした細胞の修復をサポートする働きが期待できるのだとか。
人間はもともと酸化防御系を持っていますが、40歳くらいから徐々に減少する傾向があるので、減った分を高カカオチョコレートなどの食品で補うことが大切です。
朝は目覚めによって呼吸が増えたり、紫外線を浴びたりすることで酸化ストレスが増えやすいので、朝に高カカオチョコレートを食べるのがおすすめとのことでした。
美味しいチョコレートなら無理なくストレス対策を続けられそうですよね。
高カカオチョコが生活習慣病や認知症予防に役立つ
続いての講座は、愛知学院大学心身科学部の大澤俊彦特任教授による「コロナの今知りたい高カカオチョコレート摂取によって得られる健康効果」について。
大澤先生はこれまで25年にわたる研究で高カカオチョコレートの素晴らしさを伝えてこられました。
世界中で研究が進むチョコレートの健康効果として、中米パナマのクナ族インディアンの習慣を紹介。
クナ族インディアンはカカオ入りの飲料を1日5回ほど飲んでおり、都市部に生活する人に比べて心疾患やがん、糖尿病による死者が少ないそう。彼らは塩分の摂取量が多いのに血圧が低い傾向があり、これもカカオポリフェノールの影響だと考えられるとのことでした。
大澤先生がカカオポリフェノールの人への効果を調べるために行った、日本初の大規模な実証研究「蒲郡スタディ」でも、4週間毎日25グラムのチョコレートを食べた人の血圧は低下することがわかっています。
さらに、大澤先生は脳の認知機能を高めるためにも、チョコレートの摂取を推奨しています。
「蒲郡スタディ」では、高カカオチョコレートを摂取することで脳由来神経栄養因子(BDNF)が上昇することもわかりました。BDNFは、うつ病やアルツハイマー型認知症との関連性が認められる脳の重要な栄養素で、65歳以上になると加齢と共に減少していきます。
実際、ノルウェーで行われた調査でも、チョコレートを摂取しているグループの方が、摂取していないグループよりも記憶などの認知テストの結果が高かったというデータもあります。
将来の生活習慣病や認知症のリスクに備えて、今から高カカオチョコレートを食べる習慣を身につけておくことが大切なんですね。
高カカオチョコがコロナ太り対策におすすめ
最後の講座は、東京慈恵会医科大学付属柏病院の栄養部課長で管理栄養士でもある湯浅愛先生による「高カカオチョコレート摂取によるコロナ太り対策」についてのお話でした。
湯浅先生は、コロナ太り対策ではカロリー至上主義ではなく血糖値を安定させることに気を配るべきと指摘します。そこでカギになるのが、GI値です。
GI値とは血糖値の上がり下がりを数値化したもので、GI値が高い食品は血糖値が急上昇しやすく太りやすくなります。逆にGI値が低い食品は、血糖値の上昇が緩やかで太りにくいのが特徴です。
GI値が高い食品の代表は、糖質が豊富なごはんや食パン、おもちなどですが、GI値が高い=甘いものではないのだとか。実際、高カカオチョコレートはGI値が低く、コロナ太り対策にはおすすめの食品とのこと。
また、食事の回数が少なくなると食べた時に血糖値が急上昇しやすくなるので、食事の回数を減らさないことも大切なのだそう。忙しくて食事がしっかり摂れない人は、間食を摂ることで血糖値が安定しやすくなります。
高カカオチョコレートはGI値が低いだけでなく、食物繊維やカカオプロテインが豊富なので便秘改善にも役立ち、味や香りから満足感を得やすいこと、さらには簡単に携帯できる点もおすすめのポイントです。
さらに、朝からチョコレートを摂取しやすいように、おすすめのレシピも紹介してくださいました。
豆乳チョコレートドリンク
◆材料◆
無調整豆乳…100~500cc
高カカオチョコレート…3~4かけら
◆作り方◆
無調整豆乳100~150㏄に高カカオチョコレート3~4枚入れてレンジで加熱したら出来上がり。
甘さが足りない場合はハチミツやオリゴ糖をプラスする。
シナモンをトッピングしても美味しい。
ヨーグルトチョコレートがけ
◆材料◆
無糖ヨーグルト(水切り)またはギリシャヨーグルト…お好きな量
高カカオチョコレート…3~4かけら
◆作り方◆
無糖ヨーグルト(水切り)またはギリシャヨーグルトに、すりおろし器で薄くスライスした高カカオチョコレート、無塩・無油ナッツ類(アーモンドやカシューナッツ、クルミなど)、お好みの果物(バナナやりんごなど)を入れたら出来上がり。
毎日コツコツ食べて心も体も健やかに
今回の講座では、高カカオチョコレートが心身の健康に与える効果をさまざまな角度から知ることができました。
みなさんが指摘していたのは、毎日コツコツ食べることが大切だという点です。1日の摂取目安となる25グラムは、板チョコ3~5かけ程度なので、毎日の習慣にもしやすいですよね。
コロナ禍を心も体も健康に乗り切るために、そしてアフターコロナの世界をストレスフリーで楽しむために、さっそく高カカオチョコレートを生活に取り入れてみては。
平 理以子
美容ライター/恋愛コラムライター/海外(バリ島)ライター