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2017.02.17 UP

知らなきゃ損!効果的な節約術とNGテク【お金のプロ直伝】

FPの辛口コメントでANGIE女子の家計簿を一刀両断する「アリとキリギリスの家計簿診断」。今回は番外編として、ファイナンシャルプランナーの花輪先生に、節約効果のないもの&節約に効果的なものを教えてもらいました。

「節約しているのに、なぜかお金が貯まらない……」と悩んでいるあなたに警告! あなたの実践している節約術は、実はあまり意味がないかもしれません

先生ご自身も、OL時代に200万円の借金から貯金を増やしたという持ち主。その節約のツボとはいかに!? みなさんも実践して、がっつり節約のできる年にしましょう!

 

まずは自身の家計簿を見直してみて!

まずは、あなたが何にお金を使いすぎているのかを把握してみましょう。30代一人暮らしの女性の各費目の平均値はこちら。

平均値よりも大幅に多いところは要注意です。早急に見直しを!

 

・家賃・・・30%

・水道光熱費・・・5%

・通信費・・・5%

・食費(外食費含む)・・・15~20%

・日用品・・・2%

・被服費/交際費/美容費・・・トータルで20〜30%

・保険・・・3%

・貯金・・・10〜20%

(※全て手取り月収に対する%です)

 

効果のない節約術

水道光熱費の“ちまちま節約”

使用する量や頻度によって目に見えた変化があるだけに、節約に取り組みやすいのですが、実はやり方によってはそんなに大きな効果が得られないものもあります。

使わないときにコンセントを抜いたり、トイレのタンクや湯船にペットボトルを置いて水の使用量をセーブしたりといった細かい節約の効果は微々たるもの。ペットボトルを使った節水方法では、トイレを壊してしまって、かえって修理代がかかってしまったという失敗談も耳にしたことがあります。

水道光熱費で節約するなら、ガス代が高くつくお湯の使い過ぎに注意したり、暖房や冷蔵庫の設定温度を下げたりする方が負担も小さく、効果的です。

在庫管理なしのまとめ買い

週末などの安いときに、食品や日用品のまとめ買いをする人は多いはず。ただし、在庫管理がしっかりできていないと、実は節約にはなっていないかも……。しっかり在庫を確認して、重複して買わないようにしてください。

特に日持ちのしない食品は要注意です。在庫の賞味期限もチェックを怠らずに、きちんと消費していきましょう。買い物に行く前に冷蔵庫の中身を必ずチェックすることを習慣化するのがおすすめです。

中途半端な自炊

節約というとまず自炊を考えがちですが……。自炊をする日にちをまとめずに1日おきや2日おきといった中途半端にすると、食材を使いきれずに無駄にしてしまい、かえって高くつくということも。

自炊する日にちが飛び飛びになる場合は、100円ショップやコンビニなどで小分けされている食材を利用すると食材の無駄が省けます。

毎食自炊にするのが負担に感じるならば、1日の食費の予算を決めて外食をしたり、惣菜を買ってきたりするのもOKです。手取り月収が20万円の場合、1日の予算を1,000円に設定すれば、食費は月3万円程度と月収の15%以内に収まります。

さらに1日の予算を500円にすれば、食費は月15,000円程度に。安くする工夫だけは忘れずに!

 

節約すべきはこれ!

家賃

一人暮らしにとっては、毎月の大きな支出となる家賃。固定費だけに、ここを抑えられると節約効果は大きくなります。

自分が住んでいるエリアの相場を把握し、家賃交渉をして月1,000円、2,000円でも下げることをしてみてください。交渉の余地があるときは、面倒くさがらずに何でも交渉してみましょう。

また新たな物件を選ぶ際も、礼金が不要のものを選んだり、譲歩できる条件は妥協したりして手取り月収の30%以内に必ず収めて。引っ越しも繁忙期を避けて、4月下旬~6月あたりの閑散期のタイミングを狙うのがおすすめです。

通信費

今は格安スマホにすれば月額3,000円程度ですむ時代。特にスマホの機種にこだわりがない人や、データ量が少なくてもよい人は、選ぶ携帯電話会社やプランによってかなり節約できます。通信費は多くても10,000円以内が理想。

食費

食費は支出の中では大きな割合を占める項目。先にもお伝えしましたが、中途半端な自炊ではなく、しっかりとやりくりをすれば、効果絶大です。3食とも外食の方は、まずは1食だけでも自炊に切り替えると効果を実感できますよ。

私も借金の返済中は、ランチをお弁当に切り替えて、おにぎりとお味噌汁を持参していました。ランチが100円以内に収まるので、1日1,000円・1食あたり333円という、いつもの予算を1/3以下にまでセーブできましたね。

お菓子やお酒の購入を減らすこともおすすめです。お菓子やお酒は一度の買い物金額は少額でも、合計すると意外と大きな金額になるもの。家計簿をつけるのが面倒な人は、毎回レシートをもらう、あるいは電子マネーで支払って利用履歴に記録を残すなどして、いくら使っているのかを可視化するといいでしょう。目に見える数字にすることで、自ずと購入を控えるようになるはず。

また、食品によってお店を使い分けるだけでも変わってきます。ネットショッピングやスーパー、ドラッグストアなど複数のお店で価格を確認して、底値を知っておくことが大事です。

不要なサービスの見直し

動画視聴サービスやレンタルサービスなど、契約しっぱなしであまり使っていないサービスはありませんか? そういったサービスの一つ一つは月額300円~1,000円程度と少額かもしれませんが、休眠会員状態ならば思い切って仕分けをして! そこを見直すだけでも年間の節約金額はかなり大きくなります。

また、独身時代に扶養家族がいないのに高額な生命保険に加入していたり、不安だからと医療保険に複数入っていたりする人も多いです。日本は公的医療保険制度に恵まれているので、30代独身女性なら月2,000円程度の共済や医療保険で十分。保障内容の重複や必要性の低いものがないか、見直してみましょう。

節約は、支出の大きなところからすると効果的です。家計の平均値はあくまで参考までに。ただし、家賃は手取りの30%以内、貯金は最低でも10%以上。この2点だけは、ぜひ死守してほしいポイントですね。

 

監修【花輪陽子

ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士)。

青山学院大学国際政治経済学部を卒業後、外資系の投資銀行に勤めるもリーマンショックの影響で失業。猛勉強の末にファイナンシャル・プランナーとして独立し、現在はシンガポールを拠点に活動している。著書に『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)、『貯まらん女のお金がみるみる貯まる魔法のレッスン88』(マガジンハウス)、 『貯金ゼロ 借金200万円!ダメダメOLが資産1500万円を作るまで』(小学館)、『お金持ちになる女はどっち?』(PHP)など。

ANGIE編集部

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