2013.10.20 UP
元カレに執着しない女は「思い出を大事にできないダメ女」なのか?【前編】
過ぎ去った過去にこだわらない! なんて言うとかっこいいけれど…。
初めから不躾な話をしてしまって恐縮なのですが、私は過去に付き合った恋人のことを、あまり覚えていません。普通、“思い出は美しく残る”というのですが、私にはそう思ったことも、感じたことも無いのです。
それは「私って、過ぎた過去に執着しないポリシーなの!」とかいうと聞こえがいいですが、実際そんなかっこいいものではありません。ただただ不思議だった。なぜ、私はあんなに彼らのことを好きだったのか。
「あのときさあ~なんで私あの人のこと好きだったと思う?」
「現金だな! あんたあの時はあの彼のこと大好きだったじゃん!」
「いや~あの時に戻って、読書のひとつでもしてれば、今頃もっと博識な女になれたのにって思うんだよね」
「それは無理だよ……色々な意味で。ってか冷たい女ね。思い出を大事にしなさいよ」
なんて、友人に怒られつつ、私と友人間で不毛なガールズトークが繰り広げられるわけです。
長年私は「なーんでこんなことになっちゃうんだろう? その時は好きだったのになあ」と疑問に思ってたのですが、
とある友人が、そんなわたしのことを、「それは、あなたの世界がどんどん広がっている証拠だよ」と教えてくれたのです。
これは調子に乗ってしまいますね。つけあがります、私が。

メルヘン可憐子
(コラムニスト/エッセイスト)