ハピネス

2013.10.20 UP

【第4回】オンナの華が咲くとき・散るとき ~土曜日だけやっている小料理屋~


04

特集4回目の今回は、人生の先達に学んでみようということで、48歳の女性(由美さん・独身・大田区在住)のお話をしたいと思います。

由美さんは、都内のデザイン会社でデザイナーをやっています。専門学校を卒業して、ずっとデザイナーをやっているので、もうかれこれ20年以上、デザイナーさんです。そんな彼女が、「ちょっとデザインに飽きたな」と思ったのは40歳を過ぎたあたり。好きなことを仕事にしているというプライドもあったし、それなりに広告の世界でヒット作をうんできたという自負もある。でももう「飽きたな」と。

で、そのとき彼女が思ったことは、趣味のお料理の腕前を活かしたいということだったそうです。

 

週1で始める「飽きない」生き方

でも「まともに」飲食店を経営するなんて、やったこともないし、たぶん開店資金に100万円単位でお金がかかるし、どうしようかなと思い悩んでいたところ、「週に1回でもお店を使ってくれたらそれでいいから」という心優しい大家さん(1階が居抜きの居酒屋で2階と3階に大家さんが住んでいる)との出会いがあり、現在、大田区で土曜日だけ開ける小料理屋さんをやっています。

月曜から金曜まではデザイナーさん。土曜日は小料理屋さんの女将さん。小料理屋さんは、売上の何割かを大家さんに納めるといいというシンプルなやり方なんだそうです。最初のうちは、知人にお客さんとして来てもらって、どうにかやっていたようですが、

・メニューがない(その日仕入れたものとか、彼女が作りたいものを作って出す)

・感覚的にオーダーすればそれに応えてくれる(さっぱりしたものを、少しだけ食べたいと言えば、タコとわかめの酢の物なんかが出てくる)

・料金が安い(泥酔するほど飲んで食べても5,000円を超えることが少ない)

・満席になったら、その時点で看板を消す(忙しいのが彼女はイヤだとのこと)

こういう経営方針がウケて、お店の近所の人が大勢来るようになったと言います。

 

お金が絡んで初めて見えてくる「創意工夫」

日本において、転職が白い目で見られなくなったと言われているようですが、それでも何回も転職をすることに、ちょっと後ろめたさを感じる人もまだいると思います。でも、今の職場には長くいたくないし、そもそも、なにか満たされない気持ちがあり、その気持ちをどうにかしたい。こういうときは、由美さんのように、使える時間をうまく使って、好きなことで少しずつお金を稼ぐことをやってみたら、意外と「何回でも華が咲く」のかもしれません。

ポイントは「趣味」としてやるのではなく「小額でもいいので、お金を得る」ことをやる……ということだろうと、お話を聞きながら感じました。お金が絡むと、そこには責任が生まれるので真剣にやろうとする。すると創意工夫が生まれる。この、じぶんで考えた「創意工夫」が華の肥料なんだろうと思うのです。

 

【画像】

gatag

ひとみ しょう

ひとみしょう

(小説家/作詞家/ANGIEシニアライター)

≫このライターの記事を読む


アプリで、ANGIEがもっと快適に。

  • お気に入り機能で便利に読める
  • プロライターによる最新情報が充実!
ページの先頭へ