ライフスタイル

2014.03.12 UP

肩書きや職業がゴールになる?「肩書きへのこだわり」を手放す


第3回_写真

いよいよ3月に入り、卒業、決算セールという言葉を街で見かけるようになりました。

デパートの商品を入れ替えるように、母校を卒業するように、いままでの価値観、生き方を見直し、あらゆることをリニューアルする時期に最適な季節といえるのかもしれませんね。

 

ちなみに、80年代の卒業ソングといえば、尾崎豊、菊池桃子、そして斉藤由貴の「卒業」と、割とダイレクトなタイトルが多かったようです。

携帯電話やLINEなど、恋人と繋がるツールがなかった昭和の恋愛。アンジー世代の皆さんの目には、どのように映るのでしょうか(ちなみに、これら昭和の歌のカラオケの映像には、携帯電話が映り込まないように努力しているそうですよ)。

そんな青春時代を振り返り、わたしは何から卒業できただろう? と考えてみました。

 

学生時代は自分の偏差値や、家庭の経済事情で進路を決めて、みんなが歩む「レール」からはみ出さないように踏ん張りました。

わたしの母の時代は、女性は家事手伝い、専業主婦が多く、現在のように働く女性、専業主婦の生き方を対比させる風潮もありませんでした。

 

そして、あらゆる社会の変化に伴い、そこに順応して生きるスキルが必要になってきました。就職浪人、リストラ、離婚など、自分の努力だけではどうにもできない事態に備えて、対策と保証を探すことから逃れられない現実。

生きる意味、自分に与えられた使命、才能を確認したいと、自分探しに迷走していたわたしでしたが、やっと何者かで在ること、肩書きをもつことは、それほど重要ではないと、わかってきました。

 

就職面接や恋愛をする際は、自分の魅力をアピールすることが必然的に求められます。

仕事を任せて報酬を支払う対価があるか? 自分の大切な時間を割いてまでこの人と過ごしたいか? そう考えると自分が相手に与えるメリットを提供することに納得できますが、わたしたちは単なるロボットではありません。

 

いくら優秀な人材とわかっていても、最終的な決め手となるのは「一緒に働きたい人か?」「プライベートの時間を共有したい人か?」という、人間的魅力が問われるのではないでしょうか。

 

たくさんいる「ライバル」の中から自分に目をつけてもらうには、強みのアピールは必要。そのために資格や実績を身につけることは、自己成長を促すエッセンスとなる素敵なことです。その努力がいつか報われるようにと、人はさらに目標設定を上げて、自分を追い込んでいく生き物なのかもしれません。

 

若いときはがむしゃらに突っ走れます。

しかし、肩書きや職業がゴールになるって、どういうことよ? と立ち止まって考えるようになりました。

何かの専門家になる、そのためには立派な肩書きを手に入れなくちゃ! と、自分にムチを打っていたことに気づき、就職・転職を経験した20代後半に、「何が好きなのか?」「どんな生き方をして、誰をしあわせにしたいのか?」そんなことを考えるようになりました。

 

それはきっと、彼氏との結婚を意識したり、親の介護と老後を気に掛けるお年頃と重なったからなのかもしれません。

 

わたしの人生はわたしだけのモノではない。寄り添って生きていきたい家族が、大切な人がいる。

自分だけの人生じゃないんだ、人はひとりで生きてるわけじゃないんだ。そう気づいたときから、目の前の人に何ができるだろう? こんなことで笑顔になってくれるの? と、自分の存在価値を認めることができて、ありのままの自分を受け容れてくれる安心した空間があることにしあわせを感じました。

 

生きているだけで素晴らしい

この言葉がキレイごとにしか聞こえなかった若かりし頃のわたしに、あなたの人生捨てたもんじゃないよ! と教えたくなりました。

ひとはじぶんでも気づかないうちに、かたくななこころから、少しずつ卒業してゆくのかもしれません。

 

Photo by Pinterest

吉田 明代

(フリーライター/コラムニスト)

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