ライフスタイル

2014.06.02 UP

〜人生プラマイゼロ〜リスクを取った分だけ、人は豊かに暮らせる


9a5e5027a6461c55b9297c7774af320c

いろいろ事情があって「生き方が不器用なひと」を取材しています。ひとは誰でもある一面から見ると不器用な生き方であり、別の一面から見ると器用に生きているひとであり……という感じで、多くの人は器用/不器用両方の面を持って生きているように思いますが、とりあえず「ひとの不器用なる生き方」を取材しています。

 

今のところ、器用に生きているひとは、できることしかやらないから他人から見ると器用そうに暮らしている……という仮の結論を持っています。

こういうのは、学校時代を振り返れば、誰だってわかることだろうと思います。器用そうに暮らしている美男美女って、どこの学校にもクラスにひとりやふたりいたと思います。そういう子って、できることしかやってなかったように思いませんか?

 

数学が苦手なのに、いろんな事情で国公立大学を受験して、ひとが思っているよりうんと偏差値の低い大学に行ったひともいます。逆に、得意の英語と日本史だけを勉強し、数学の授業など寝倒して、難関私立に合格したひとだっています……というようなことではないかと思います。

 

そういう「みずからの選択」にプラス、運がいいとか、そういう要素があり、傍目に見ると要領よく生きているひとが生まれる……というのがざっとしたストーリーではないかと思います。

 

そういう生き方をしているとどうなるのか? については、たとえば小説に書いてあります。若い頃に「やってこなかったこと」や「要領が悪そうにダサく見えるからしなかったこと」が、夢のなかで追いかけてくる……と書いたのは村上春樹さんです。

「奥さん、これ、忘れ物ですよ」って、「やってこなかったこと」に夢のなかで追い回されるというお話です。

 

こう考えると、生きるということはプラスマイナスゼロなんだろうなと思います。つまりリスクをとったぶんだけ、ひとは豊かに暮らせるのかもしれません。

もっとも人生はそう単純なものではなく、大学デビューや社会人デビューが要領悪く、不器用だったひとは、生涯報われないと考えているひともいるでしょう。

隣のひとが奏でる音楽ではなく、じぶんの音楽で踊らないと、誰だってうまく踊れないわけですから、器用/不器用を考えるだけ無駄と言えば無駄な話だと思いますが。

 

Photo by Pinterest

ひとみ しょう

ひとみしょう

(小説家/作詞家/ANGIEシニアライター)

≫このライターの記事を読む


アプリで、ANGIEがもっと快適に。

  • お気に入り機能で便利に読める
  • プロライターによる最新情報が充実!
ページの先頭へ