ライフスタイル

2013.08.23 UP

【第3回】幸せになりなさい。~リセットする生き方~


T09003

先日、テレビが35歳で東北から香川県の小豆島(しょうどしま)に移住した夫婦の話を紹介していました。

夫(35歳)は、東北地方で建築現場の仕事をしていたんだけど、ある日過労で倒れた。しかも雪のなかにぱったりと倒れたんだそうです。

運良く意識を取り戻したときに、妻(33歳)は「人生をリセットさせましょう」と夫に提案して、温暖な気候で知られている小豆島に移住したとのことです。

 

テレビでは「夫は島で生涯の仕事に目覚めた」と、わりと大げさなナレーションを映像にかぶせていましたが、要するに島で廃れていた伝統的なお仕事である海水から塩をつくるお仕事を35歳にしてゼロから始められたとのこと。

 

人生、抜き差しならない状況に置かれると、1回リセットする。

これは1つの「いい方法」だろうと思います。

 

話は飛ぶけど、留置所ってあるでしょう? なにか罪らしきものを犯した場合に、それが犯罪なのかそうではないのか、取り調べを受けている期間、3食昼寝付きで寝泊りをさせてくれる(?)ところ。それが留置所。

そこにいることができる期間は法律で決まっていて、だいたい3週間弱なんですって(拘留期間延長とかそういうことがない場合)。3週間のうちに、白か黒かはっきりさせて、罪名を決めるか、無罪放免にするのか? ということです。弁護士とか身内との面会以外は、誰とも会えない3週間。

 

すごく暇らしいのですが、オトナの夏休みとしては最適だと、以前取材した人が言っていました。3週間あると、いろんなことがリセットされるので、犯罪仲間と縁を切ることもできるし、じぶん自身がいろいろ変化することができるらしいです。なかには3週間ずっと写経をして、人格が変わって留置所から出た者もいるようです(でも死ぬほど暇だと言ってました)。

 

人生がリセットできないのは、世間体のため。見栄のため。東京にやり残していることがあるから。テレビで見る田舎暮らしは素敵そうに見えるけど、虫が苦手だからそもそもリセットする気がしない。

 

いろんなご意見があると思います。

 

リセットをするべきときは、向こうから勝手にやってくる。こういう言い方もできると思います。

 

雪のなかでぱったりと倒れるとか、たとえ冤罪であったとしても犯罪だと警察に(検察に?)に目をつけられて留置所で3週間オトナの夏休みを過ごすというのは、じぶんの意思でそうしているわけではないから。

向こうから「リセットしなさい」と、誰かが言っていること。神様がリセットボタンを押してくれたということでしょう。

 

「今日は誰のリセットボタンを押そうかな」なんて雲の上から地上を眺めながら考えている神様って、なんだか毎日が楽しそうですよね。

 

35歳。長いと、もう17年くらい社会で仕事をしている人もいると思います。すべてをご破産にしてしまうと、案外、幸せはすぐそこにあるのかもしれません。

プライドも見栄も世間体もすべてを忘れたふりをして、やがて訪れる秋に大きく深呼吸をしたら、今年こそは幸せになりなさい。

人生にはリセット「させてくれる」隙間というか、リセットすることを「許してくれる」寛容さというか、そういうものが含まれているのだから。幸せになりなさい。

画像Esparta

ひとみ しょう

ひとみしょう

(小説家/作詞家/ANGIEシニアライター)

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