2014.05.22 UP
これからのことを信じるのであれば 「4人の私」との対話より
自分はどんな人間なのかということは、わかっているようでわかっていないもので、ハッと誰かに気づかされることがありますよね。
「ジョハリの窓」という心理学のモデルにおいて、人間には“自分=主観的な視点”と“他人=客観的な視点”を組み合わせ、以下の「4つの窓(領域)」があるといわれています。
1:“自分、他人ともに知っている私”の「解放の窓」
2:“自分は知らないけど、他人は知っている私”の「盲点の窓」
3:“自分は知っているけど、他人は知らない私”の「秘密の窓」
4:“自分も知らない、他人も知らない私”の「未知の窓」
自分という人間は「4人の私」によって構成されているのかなと思った、興味深いモデル。
私事で恐縮ですが、先日、ANGIEの編集長に、自分の記事についてご指導を仰いだところ「気持ちが、過去のどこかにしがみつているかんじなので、こころがしがみつかないようになれば、書ける幅は格段に広がって、視界が開けると思います」と紳士で真摯(しんし)なアドバイスをいただきました。
しかしながら、自分では過去は清算し、さっくり揚がった唐揚げのようにカラっとエネルギッシュに、テカテカっと油ギッシュに、レモンをギュっとフレッシュに! 生きているつもりだったので、アドバイスは晴天の霹靂(へきれき)。同時に霹靂、つまり雷は「これだ!」と頭の中に轟き渡るものでもありました。
直感という雷鳴は響いたものの、具体的なことはいっこうに見えずに思いわずらい、「私は生焼けの唐揚げのような女だったのかもしれない」と、聡明な友人に相談をしたところ、「ジョハリの窓」をご教示いただいたという次第です。
さっそく自分の「4つの窓(領域)」を描き「4人の私」と対話をこころみることに。
いただいたアドバイスを、「盲点の窓」(自分は知らないけど、他人は知っている私)、もしくは限りなく「盲点の窓」に近い「未知の窓」(自分も知らない、他人も知らない私)と意識をしてみたところ、意外とあっさり「ああ、これかな?」と思しき自分と出会いました。
「あのときみたく悔しい思いをしたくないから、いやな思いをしなくないから」
あのときみたく。仕事にしろダイエット(30kg減量)にしろ、私は何をするにも、過去のマイナスなできごとに対する復讐心や恐怖心が、主な原動力になっていたんです。あれ、何もカラっとしていないじゃん、自分。
今のいままで、自分が過去にしがみついているとは全く考えていなかったし、今となっては、そんなことくらい気づけよ! とまで思えますが、“他人から見た自分”とジョハリの窓を教えていただくことがなければ、自分の原動力は“過去にしがみついていること”だとは知るよしもなかったでしょう。
やはり、「他人は自分を写す鏡」なのですね。
過去のマイナスなできごとはアクションを起こす“きっかけ”になるかもしれません。でも、きっかけはきっかけ。もう、メインエンジンにする必要はないし、過去にしかみつく必要もない。
たぶん、人生は捨てたものじゃないんです。これからのことを信じるのであれば。
生きているのは今だから、「現在」に集中すればいい。それだけです。
みなさんの「4つの窓(領域)」からは、何が見えますか? 「4人の私(あなた)」は何を語っていますか?
Photo by Pinterest
Chart by 著者

銀子
(JOPHダイエットアドバイザー/ライター/会社員)