ライフスタイル

2017.02.03 UP

「仕事を休むのが怖い」・・・上手に休めないことで起こる悪循環とは?


上司がパワハラ気味で、「完璧に仕上げないと怒られる」「締め切りを過ぎたらイヤミを言われる」とプレッシャーを感じながら常にビクビクしている……。

今回と次回は、依存に足を踏み入れてしまった女性をご紹介しながら、ワーカホリック(仕事依存)について解説していきます。

 

上司がパワハラ気味。いつも緊張が耐えない職場で・・・

不動産会社で賃貸物件の営業をしているナオコさん(仮名/29歳)が、カウンセリングにやってきたのは、「ヤル気が出ない、うつ病かも……?」と思ったことがきっかけでした。

「頭痛も頻繁にあって……。あまり頭痛薬を飲み過ぎるのもよくないのかなと思うのですが、仕事にならないので薬に頼ってしまいます。でも、最近はあまり効かなくなってきたような気がしてて……」

と身体症状もありました。身体のどこかに痛みやしびれが出るなどの身体症状があるのは危険信号。仕事依存から、うつ病を併発するケースも多いのですが、ナオコさんも例外ではなく、うつ病一歩手前の状況でした。

話をよく聞いてみると、女性上司が非常に厳しく、結果しか見ないタイプ。契約がうまく取れないことが続くと、「あんた、一体なんのためにいるの?」と怒鳴り声を上げることもありました。

また、また、毎月営業成績が貼り出され、成績優秀者は年末に表彰されるそう。そのような職場環境もナオコさんにとってプレッシャーになっていました。

「3年前までは一般事務でしたが、手に職をつけたいと思い今の会社に転職しました。前の会社は安定性で選んだので、やりがいやおもしろさはありませんでした。今の仕事は楽しいと感じる時期もありましたが、最近はとにかくやらなきゃ、契約を取らなきゃ、上司から怒られないようにしなきゃという焦りばかりで……」

彼女は休みの日に家で何もしないでいると、さぼっているような気持ちになり、罪悪感さえ感じるようになっていました

会社に届いたメールも、スマホに転送されるように設定してあり、休日に友達と遊んだり、彼氏と会ったりしていても、メールが届くと気になってしまいます。彼氏から、「会っているときは、いい加減にしろよ」と言われることもしばしば。

「会社を出たらオフにして、彼氏や友達との時間を楽しもうと思うのですが、メールが来てしまうと気になって対応してしまうんですよね。以前よりも楽しいことが減ったようにも感じます」
と自分でもどうしたらいいのか分からないといった状態でした。

 

上手に休めないことが依存に繋がることも・・・

中には物理的に仕事量が多く休む時間のない人もいますが、タイムマネージメントが上手にできずにきちんと休めていない人の方が多いのです。休むときはしっかり休む、働くときは働く……というように、オンオフを切り替えてメリハリをつけていかないと疲労がどんどん蓄積されてしまいます。特に、脳やこころを休ませる時間が必要です。

休んでいないと集中力もかけ、仕事の能率も落ちてしまいます。結果、仕事で思うような成果が出せずに、より上司からの覚えが悪くなってしまう……。そんな悪循環にハマってしまいます。

もともと、自己肯定感や自己評価が低い人は何かに依存しやすい傾向があります。自分の自己評価が低いと、上司からの評価や褒め言葉を求めやすく、ボーナスや昇進といった外発的なモチベーションによって自分を保つケースが少なくありません。
しかし、仕事の能率が落ち思うように成果が出せないようになると、当然ですが、外発的モチベーションを維持できなくなっていきます。すると、評価が欲しくて欲しくて、一層「仕事をしなければ」と思うようになっていってしまうのです。

ナオコさんのように依存傾向が強まり、うつ病になる一歩手前まできてしまうと、自分一人で解決するのはとても難しくなってしまいます。重症化する前に予防的にカウンセリングやメンタルケアの場に足を運んでもらえるといいのですが……。

次回は、「好きな仕事についたはずなのに、仕事依存になってしまい、仕事を楽しめなくなってしまった」女性を紹介したいと思います。

山名裕子

メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。

大学にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。

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