2014.03.20 UP
大切なものを失ってから「好きだった理由」に気づくことが多い!
春の足音が聞こえてきました。
恋に出会い、別れを経験することが多いこの季節。
突然、好きな人が目の前からいなくなり、ぽっかり穴が空いた状態になると、「わたしのなにがいけなかったの?」、「どうしてあの人じゃなくちゃダメなんだろう?」と、大切なものを失ってから、「好きだった理由」に気づくことが多いのではないでしょうか。
婚活、美活、妊活。がんばる女史が増えています。
春は別れと出会いを繰り返し、辛い恋愛や人間関係を乗り越えてこそ、人は成長し、おとなになっていくのではないでしょうか。
そんなカッコイイ皆さんに今回ご紹介したいのが、失恋を描いた恋愛短編集です。
6組の失恋、夫婦の別れをまとめたオムニバスとなっています。男性誌に描かれている漫画家が、女性誌に掲載したレア傑作を集めた一冊です。
愛と別れについて
好きな理由って、別れたくない理由って、言葉にできるほど簡単なものなのでしょうか?
好きな条件を掲げて恋に落ちたわけではないと思うのです。
※ 『失恋日記』柏木ハルコ著(祥伝社)2013
この本には6組の主人公が登場します。女性側の視線、男性目線のお話、もしくは男女ふたりが主役と脇役を交互に演じるパターンと、6通りの読み方が楽しめます。
主人公たちは、皆やさしく、歯がゆいほど、不器用で純粋です。
第2話の死別以外は、別れを回避できる恋だったかもしれません。
相手の気持ちの移り変わりに気づけなかったことを反省したり、「いまさらそんなこと思っても仕方ない……」とあきらめモードに入ったり、読む人の心まで忙しくなる、ほっとけない人たちが織りなすストーリーにどっぷり浸かってしまいます。
一般的なテレビドラマ同様に「わたしだったらこうするのに!」と、まるで主人公になったつもりで、楽しめるのではないかと思います。
もし、いま失いたくないほど大切な人が目の前にいたら、にっこり笑って「大好き」と伝える練習をしてみませんか。
毎日だと「めんどくさい人だな~」と思われる可能性があるので、適切なタイミングでこうした恋のスパイスを好きな人に振りかけておくと、少しは恋する女史の気持ちが伝わるかもしれませんよね。
さて、わたしも今日から「好き」を伝えていきますか。よかったら、ぜひお手にとって読んでみてくださいね。
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吉田 明代
(フリーライター/コラムニスト)