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2016.04.29 UP

【4月30日から5月4日】古くから女性の恋愛運とココロを支えてきた花とは?


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「百花の王」と呼ばれるゴージャスな花といえば「牡丹」。絹のようにうすい花びらが幾重にも重なり、あでやかに咲く姿は、王者の貫禄じゅうぶん。

新暦の4月30日~5月4日頃は第十八候「牡丹華さく(ぼたんはなさく)」。とうとう牡丹が咲き始める季節になりました。

「立てば芍薬(しゃくやく)座れば牡丹(ぼたん)歩く姿は百合の花」といえば、美しい女性をあらわす言葉ですね。すべて、初夏の花。皆さんはご自分を花にたとえたら、芍薬、牡丹、百合、どの花でしょう?

今日はこれら3つの花になぞらえて、女性の美と恋愛についてお話ししたいと思います。

 

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七十二候とは?

季節は「春夏秋冬」の4つだけではありません。日本には旧暦で72もの豊かな季節があります。

およそ15日ごとに季節の名前がつけられた「二十四節気」。それをさらに5日ごとに区切ったのが「七十二候」です。「霜止んで苗出ずる」「牡丹華さく」「蛙始めて鳴く」……七十二候の呼び名は、まるでひと言で書かれた日記のよう。

そこに込められた思いに耳を澄ませてみると、聴こえてくるさまざまな声があります。

 

牡丹(ぼたん)は深まっていく恋ごころと、恋の嘆き

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牡丹は、中国原産の花。歴代の皇帝や上流階級の人々に愛されてきました。「富貴草」「家神」「花王」「忘れ草」「天香国色」すべて牡丹の異称というから驚きですね。

大きな花弁が低い位置で、まるで女性が座っているかのように咲くことから、「座れば牡丹」といわれるのだとか。しっとりして落ち着いており、一度見たら忘れることができないあでやかな女性、といったイメージでしょうか。

 

牡丹の花のいのちは、二十日ばかり。牡丹は「深見草(ふかみぐさ)」とも呼ばれます。日一日と深まる恋心、恋の嘆きを、いにしえの人は深見草に託し、和歌を詠みました。

限られた時間、輝くばかりに大輪の花を咲かせる牡丹は、人の心の深い場所にある情熱をかきたてる花でしょう。毎日にときめきを感じられないという皆さん。ぜひ牡丹の花に情熱の火を灯してもらいましょうね。

部屋にたった一輪飾るだけでも、牡丹は空気をがらっと変えてしまいますよ。

 

世界三大美女・小野小町と芍薬(しゃくやく)

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古来中国では牡丹を「百花の王」と呼び、芍薬をそれに次ぐ「花の宰相(さいしょう)」と呼びました。芍薬はボタン科の多年草。あの絶世の美女、小野小町(おののこまち)に愛された花が芍薬だったそうですよ。

芍薬は牡丹より控えめで、やさしい雰囲気をたたえていますね。ゴージャスというよりは優雅な花。いってみれば、牡丹が叶姉妹の恭子さんであるのに対して、芍薬は美香さんのような存在でしょうか(笑)。

 

茎がすらりと伸びた芍薬のたたずまいは、美しい人の立ち姿にたとえらます。牡丹のお話をするついでに、ここで小野小町と芍薬にまつわる悲恋の物語をご紹介しましょう。

小野小町と深草少将(ふかくさのしょうしょう)

小町は36歳のとき、都を離れ、故郷へと戻ってきました。そんな小町を追いかけて出羽の国へやってきたのが深草少将。

「私が都に旅立つ前に植えた芍薬が、ずいぶんと少なくなってしまいました。あなたさまが芍薬を1株づつ植えて下さるなら、100株になったとき、ぜひお会いしたいです」と小町にいわれ、少将は野山へ通い、1株づつ芍薬を植えたのです。

ですが最後の1本を植える前に、なんと不慮の事故で命を落としてしまいました。小町は少尉の死を嘆き、「法実経の花」という和歌を詠んだそうです。

 

時には女性から男性へ、「誠実な愛情」をこめて、芍薬の花をあしらった初夏の花束を贈ってみるのもいいかもしれませんね。

 

揺れるココロには、百合(ゆり)の花がきく

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私が執筆いたしましたお家で楽しめるデイリーおみくじ「福を呼ぶ 四季みくじ」には、「百合の花」というカードがあります。憧れの吉と書いて「憧吉(しょうきち)」

百合の花は、風にゆらゆらと大きく揺れるさまが印象的な花。百合の語源は「揺り」です。ゆらゆら揺れる心には、百合の花が癒しのお薬になります。

 

初夏のある日、神社の長い階段を上っていたときのことでした。どこからともなく甘い香りが漂ってきて、思わず深く息を吸い込んだ経験があります。

その香りの主は百合。姿は見えなくても、そのかぐわしい香りで存在を伝える百合は、霊力の高い花といわれています。どことなく百合をイメージさせる女性は、どこか神秘的なムードをたたえている気がしませんか。

風水の世界において、百合は恋愛運にかかわる花といわれています。寝室に百合を飾ると愛情運をアップさせるとか! ただし百合の香りは好き嫌いが分かれるので注意が必要。

百合の香りは元気なときはすてきに感じられ、調子が悪いときは重く感じられるともいわれています。花屋さんでそっと百合の花の香りをかいでみましょう。今の心の状態がわかるかもしれません。

 

5月は花の香りで願いを叶えよう

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Photo by Atsunori Kikuchi  金蛇水神社

「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」という言葉は江戸時代からつかわれているとか。和服姿の美しい女性が目に浮かびますね。

私が暮らす仙台には、ありとあらゆる豊かさを求めて全国から参拝客が訪れる「金蛇水(かなへびすい)神社」という美しい神社があります。ちょうど5月10日から25日までは花まつりの季節。1,300株、100余種の牡丹やつつじの花が咲き誇ります。入園料はすべて、東日本大震災被災地支援の一環としてあしなが育英会に寄付されます。

 

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Photo by Atsunori Kikuchi  金蛇水神社 弁天堂

昨年の花まつりの季節、かけた願いも気がついたら叶っていました。神さまへのお供え物である牡丹の花のお力でしょうか。みなさんの願いもきっと、花の香りとともに神さまへ届けられるはずです。

今年の夏は、芍薬、牡丹、百合。どんな女性でいきましょう?

 

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【参考】『くらしを楽しむ 七十二候』広田千悦子/泰文堂、お家で楽しむデイリーおみくじ 「福を呼ぶ 四季みくじ」三浦 奈々依、 『Kappo 仙台闊歩 vol 81』観瀾斎/プレスアート

三浦奈々依(みうらななえ)

三浦奈々依(みうらななえ)

神社仏閣ライター・フリーアナウンサー・カラーセラピスト

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