ハピネス

2014.01.29 UP

「何か表現したい」っていう悶々とした気持ちを抱えていた会社員時代は「飛び込んだこと」で終焉を迎えた。【動物の刺しゅう作家・永松華織さん・インタビュー・第1回】


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30代は悩み多き、お年頃。友達からの結婚報告、親から聞こえてくる孫の顔の催促に、デリケートな女史のココロは、ゆらゆら不安定。仕事はそれなりに経験を積んできたけど、このままでいいのか30代のワタシ。

そんな悩める子羊ならぬ、いつの間にか、悩めるいいオトナになってしまった女史のみなさまへ向けて、同世代のいろいろな場所で活躍している女性の生き方や考え方を伺ってきました。

第1回目の東大卒ファッションデザイナーの雪浦聖子さんに続く第2回目は、カワイイ動物モチーフの小物を作る、刺しゅう作家の永松華織さんです!

今回も、なかなかおもしろいお話を聞くことができました。みんな、いっぱい悩んだからこそ、輝けるんです! 彼女たちのリアルな声から、読者のみなさまも、たくさん感じることがあると思います。

 

永松華織(ながまつ・かおり)さん 雑貨、アクセサリーブランド「KEORA KEORA(ケオラ ケオラ」の刺しゅうデザイナー、作家として活動。webエンジニアをしていたときに、webに載せていた刺しゅう作品をパリのバイヤーが見つけてくれたことにより制作活動を開始。リアリティのある毛並みの顔の刺繍、表情に特徴のある動物を作り、セレクトショップ・雑貨店で販売。1児の母でもある。

 

何か表現したい!体調を崩したことがきっかけ、で刺しゅうを始める。

-お仕事は、バリバリのIT業界からアナログな世界に方向転換されていますが、その経緯を教えてください。

 

大学で数学とプログラミングを勉強していたので、その流れでYahoo!JAPANの開発部のエンジニアとして就職しました。結構、充実していましたが、「何か表現したい」という思いもあって。

「でも何をしていいか分からない」っていう状態でした。それで、とりあえず絵画教室に行ったりしていましたが、ある時、体調を壊して会社を休まなくちゃいけなくなったんです。その時に時間があったので、いろいろやっていた中のひとつが、刺しゅうでした。

手作り感満載の刺しゅうの作品を、当時ちょっと流行っていた、『マイスペースドットコム』にアップしてひとりで楽しんでいました。そしたら、海外から結構、声がかかるようになって、その中でパリのお店から「作品を買いたい」との連絡をいただいたことがきっかけです。

 

-その時も現在のような動物モチーフの作品を作っていたのですか?

 

そうですね。その時はフェレットを飼っていたので、現在販売している、猫のストラップの原型となるフェレットストラップとか、立体的なぬいぐるみを作っていました。

 

-webがきっかけで、いきなりパリから注文というのも今っぽくて、おもしろいですね。連絡があった後、すぐに刺しゅう作家でやっていこうと考えましたか?

 

いやー、なかなかお給料がちゃんともらえる、会社員という立場は捨てられずに、一応、会社に復帰してみましたが、体調が治りきっていなくて、かつ、刺しゅうの方でやりたいっていう気持ちがだんだん大きくなっていったので、しょうがないから辞めるということになりました。

辞めつつ、都合のいい話なんですが、刺しゅうをしながら体調が治ればいいなって思って。自分の出来る範囲で刺しゅうの作品を作って出した感じですね。

 

人脈もない!知識もない!わからないことだらけ!でも、飛び込んでみる。

 -それをやっていく中で反応があったりして、どんどん続けていって、今に至る感じですね。では、会社員時代と比べて、良かったことや大変なことを教えてください。

 

良かったことは、通勤の満員電車のストレスがないことですね。会社員時代は、電車で10分くらいの距離だったのにすごく苦痛だったので。それと発想が自由でいられて、それを表現出来るっていうことがやっぱりいいですね。「何か表現したい」っていう悶々とした気持ちを抱えながらいた会社員時代だったので、全部自分で決められることは、すごくいいです。

 

-逆に全部自分で決められるのは、自分次第なので、大変だと思うのですが?

 

大変ですね、まさに。それで回らなくなったりします。

 

-上司がいないから、怠けようと思えばいくらでもできるし?

 

そうですね、ちょっとゆるくなった時に言ってくれる人がいないのは、少し困ります。自己管理が大切ですね。他には、会社員の時の毎月決まったお給料を稼ぐことがいかに大変なことかと実感しました。全然違う業界にポンッと入ったので、全く人脈もないし、知識もないし、分からないことだらけで何かもう常に壁にぶち当たっていた感じです。

 

-壁にぶち当たった時は、どうやって乗り越えましたか?

 

ネットで検索したり、あとはもう、同じ取引先のデザイナーさんの展示会に行っちゃって、そこで聞けたらいいなと思って、結構一人で飛び込んでいく感じですね。

 

-すごく、行動派ですね?

 

いやー、そうでもしないと。何か必要にせまられたら、動くタイプです。

 

失敗は、悩むけど、引きずらない。普段の友達とは違う、離れた世界の人との会話がヒントになる。

 -今に役立っている失敗はありますか?

 

ドジなので、失敗だらけです。何か失敗したとしても一回落ち込んで、どっかで切り替えないといけないので、落ち着いたら切り替えようという意識ではいます。失敗しても、何か直したり、新たにすることによって絶対前に進めるとは思っているので、あんまり失敗を失敗として考えないタイプです。その時は悩みますが、引きずらないようにしています。

ただ、「何でだろう?」とは常に考えたり、人に相談したりします。普段の友達と少し違う、離れた世界の人と話すと、発想の転換ができて、何か見つかることがあると思います。

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Photo by GOTA

いわた あきこ

いわた あきこ

ファッションデザイナー/ファッションライター

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