ハピネス

2014.01.18 UP

東大卒ファッションデザイナーの苦労も笑いに転換していく生き方


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30代になると、仕事に恋愛、結婚に迷い、そして出産のタイムリミットも近づいてくる。
わたしは、どう生きればよいのでしょう……」悩める子羊ならぬ、いつの間にか、悩めるいいオトナになってしまった女史のみなさまへ向けて、同世代の、いろいろな場所で活躍している女性の生き方をご紹介します。
かなり珍しい経歴をお持ちのファションデザイナーの雪浦聖子(ゆきうら・せいこ)さんのインタビューの第2回目! 飾らないリアルな言葉から、読者のみなさまもきっと、何か感じることがあるかと思います。

凛としているけれど、強すぎない。変に分かったふりをしない。いつも新鮮な気持ちで物事捉えられる女性になりたい

 

-普段、大切にしていることは、何かありますか?

 

ブランドのコンセプトが「clean & humor」なのですが、清潔感があって、すっきしているけど、でも遊び心を忘れないって言うようなものを作りたいし、自分もなんかそういう風に生きていきたいなと思っています。

 

-では、雪浦さん自身が、ブランドに結びついているのですね。ご自身のブランドのイメージする女性像は、ありますか?着て欲しい女性、なりたい女性とは、どのような女性ですか?

 

そうですね。凛としているけれど、なんか強すぎないというか、柔らかい感じなんだけれども、実は筋が通っている、芯があるみたいな。面白がる気持ちがいつもあって、変に分かったふりをしない。いつも新鮮な気持ちで物事捉えられるような人がいいなと思っています。そういう人に自分もなりたいし、そういう人に着てももらいたいです。

 

好奇心がいっぱいで、いろいろ新しいものを見たい!それが仕事にも繋がっている。過去の違う仕事も、遠回りではなかった。

-デザインは、どういう風に考えられますか?

 

それがいつもテーマを置いてないので、なんか具体的に何かを置いてとかはないのですが、結構、展示会や美術館に行くことが多いので、そういうものを見たのが蓄積されていっています。で、私は自転車で移動しているのですが、その時に、ふとこんな服がいいみたいのが浮かぶので、それをメモして服にしたりしますね。

 

-結構、いろんなところに出かけますか?

 

それは、すごくしますね。なんか、いろいろ新しいものをみたい。

 

-それが、デザインにも繋がっているのですね。意識的にそういう風に?

 

本当に服の対象と思っているわけじゃないんですけど、ただ、趣味みたいなものなんです。好奇心いっぱいで、いろいろ見たいんです。で、そうすると、作っている友達がどんどん増えていくので、そのまた友達の展示を見に行ったりします。それだけでも、好きなものやジャンルが自動に自分の交友範囲とかぶさってくるっていうか、だいたい自分が友達の展示会に見に行くと、好きなものに会える感じです。

 

-東大時代や会社員時代の経験が、今に活かされていると思うことは、ありますか?

 

よくみんなにプロダクトぽいとか、先入観もあると思いますが、なんか数学っぽいとか言われたりもするので、そういうところはやっぱり繋がっているのだと思います。

 

-前の仕事や経歴が、遠回りだったなとは思わないですか?

 

遠回りではない気がします。もし、18歳で専門学校に入って、そこから服を作っていたら、どうなっていたかは分からないけれど、もしかしたら、心が折れていたかもしれないし。会社員をやって、自分が大人になったこととか、強くなったこともあるので。仕事って甘いだけじゃないみたいな、なんかもうちょっとシビアな目で、あんまり夢いっぱいで仕事ってよりかは、大変なこともあるけど楽しいこともあるんだろうなって言う想像もできたので、まあいいかなって、今では思います。

 

20代は「まずは自分のやりたいことやる、とにかく頑張る」最近は「人を育てることを少し考えるようになった」

-生き方についてお聞きしたいのですが、雪浦さんは今、30代ですが、20代の時と比べて、変わったことはありますか?

 

変わったのはわりと最近なんですけど、最近までは、まずは自分のやりたいことやる、とにかく頑張るみたいな感じだったんですけど、あんまり無理すると後が大変だなというのが分かってきたんので、ほどほどにするようにしています。あとは、アシスタントが最近来るようになったので、今までは自分のことばっかりだったけど、人と一緒に仕事をすることとか、人を育てることを少し考えるようになってきました。

 

-結構20代だともう、がむしゃらに頑張るという感じだったんだけど、30代半ばになると、ちょっと余裕でもないですけど……

 

うんうん。そういうものなんだなと思います。

 

-そうですね。では、20代の頃に想像していた30代の自分と今のご自身を比べてみて、どうですか?何か違いはありますか?

 

なんか25歳ぐらいから、あまり自分が精神的に変わってない気持ちがあるので、思っていた今の年齢の35歳よりずっと子供っぽいなと思います。でもまあなんか変に老け込みたくもないので、それはこれでいいかなと思ったりもします。

 

これからの30代、40代は変に安定したり、落ち着いてわかった気にはなりたくない。苦労しても、落ち込むんじゃなくって、笑いに転換していく生き方が素敵

-残りの30代と40代、どういったものにしたいですか?

 

そうですね、なんか、うん、変に安定したくないですね。落ち着いてわかった気にはなりたくないので、若い友達も多いのでそういう子たちと同じ気持ちで新しいことやっていきたいなと思います。

 

-40代もその延長でみたいな?

 

そうですね。40って想像つかない。やっぱり40ってさすがに大人だなって思うんで、このままじゃないだろうなって思うんですけど……。う~ん、どうなるんでしょうねぇ?

 

―では、こうなりたいとか、憧れの人はいますか?

 

服のイメージとはちょっと違うかもしれないのですが、佐野洋子さん(絵本作家・エッセイスト、代表作は『100万回生きたねこ』)が結構好きです。なんかすごく苦労もたくさんされているけれど、それを笑い飛ばしちゃうみたいな言葉がすごくいい人だから、なんかそういう風に消化しちゃって、落ち込むんじゃなくって、笑いに転換して生きていくみたいなのが素敵だなと思います。
後は、男性ですけど、藤森照信さん(建築家)が好きです。おじさんなんですけど、作るものが面白いし、実はちゃんと意味があるんだけど理屈っぽくない。新しいものを理屈っぽくなり過ぎないで、でもちゃんと理屈が実はあって、なるほどね、みたいなものを作っていける人になりたいなと思っています。

 

-雪浦さんの服も実はいろんな着方ができたり、ちょっとなんか面白いしかけみたいなものがあると思うのですが、結構そういう感じにしたいとか?

 

そうそう、そうだと思う。ただ、可愛いだけじゃなくってちょっと面白いけど、説明がましくなくて、理屈っぽくないみたいなものを作りたいなと思います。

 

-そこまでコンセプチュアルじゃないみたいな?

 

うんうん。言葉はなくてもいいし、あるとまたちょっと楽しいね、みたいな。

image1photo by sneeuw

 

雪浦聖子(ゆきうら・せいこ)  ファッションデザイナー
東大工学部を卒業後、住宅設備メーカーに勤務。その後、服飾専門学校ESMOD JAPONに入学し、卒業後はファッションブランドのアシスタントを経て、ファッションブランド「sneeuw(スニュウ)」を2009年にスタート。 ‘clean & humor’をコンセプトに、シンプルな中にとぼけた仕掛けをちりばめて、日常を少しだけ浮き上 がらせるような身の回りのものを作っていく。ユニセックスの洋服や小物を年に2回の展示会形式で洋服を発表。アーティストや映画への衣装提供もしている。ホームページはこちら

 

いわた あきこ

いわた あきこ

ファッションデザイナー/ファッションライター

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