趣味

2014.06.09 UP

カフェッで人気!~JPOPのボサノヴァカバーを歌う女の一生~


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「有名になりたい 手段は選ばない」――

こちらは、今回ご紹介したい漫画の中に登場する、ミュージシャンを目指す35歳の女性が吐く一言です。

 

彼女はなかなか日の目を見ることができず、枕営業の末、ようやくインディーレーベルプロデュースの、J-POPのボサノヴァカバーCDの中の一曲を歌えることになった女性です。

しかし物語は衝撃的な展開へと向かいます。

 

本書は、良い歳して夢を捨てきれず、自意識過剰で「世間はどうせ自分のことなんてわかってくれない」と必死の努力を嫌う、残念な20代・30代男女の姿がシニカルに描かれています。

本書を見て、身に覚えがありすぎて、穴があったら入りたいと思いました。

ですが不思議と、捨て身の努力をする覚悟もできました。

 

私もサブカルが好きです。サブカルへの夢をこじらせている全ての皆様、本書は猛毒を持っていますが、負けたくない! という反逆精神も湧いてきます

どうかお気をつけて、お読みください。

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※渋谷直角『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』(扶桑社)2013年

さあ、戦い抜きましょう

「ダウンタウン以外の芸人を基本認めていないお笑いマニアの楽園」

「空の写真とバンプオブチキンの歌詞ばかりアップするブロガーの恋」……。

本書は連作短編集なのですが、「何者」かになりたいのに、プライドばかり高くて、戦うことから逃げている主人公たちの姿が、痛々しく描かれています。

 

そんななか「口のうまい売れっ子ライター/編集者に仕事も女も全部もってかれる漫画(MASH UP)」に登場するライターだけは、違いました。

恋人も、死に物狂いで考えた企画も、全部奪われてしまうのですが、泣きながら戦い抜く姿が心を打ちます。

 

私は最近、バイトをしながらラジオDJやお芝居の仕事をする女性に出会いました。彼女はこんなことを言いました。

お金がなくて電気が止まったりするのは、夢を追っていて大変なことだけど、“自分の生きる理由”がそこにあると思うから、夢を追うのはやめられない。本も音楽も演劇も映画も、生きていく為には必要はないと思う。だけど、ある本の一行や、音楽に“まだ生きてみよう、もうちょっと頑張ってみよう”って思う人は、たくさんいるはず。それはもしかしたら100の「頑張れ」より強いかもしれない

 

フリーライター歴5か月で、毎日戦々恐々としている弱虫の私に、死ぬほど響いた言葉でした。

いくら好きなことでも、夢を追うのはどうしたって不安がついてきます。

だけど、今の自分から目を逸らさず、逃げずに立ち向かうと、少しずつ何かが変わっていくかもしれません。

誰かを笑顔にすることができる日を信じて。

 

Photo by Pinterest & e-hon『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生

さゆ

さゆ

(フリーライター)

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