趣味

2014.04.29 UP

大富豪「スペードの3」を使うタイミングを間違えないで!


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エゴイスティックな考え方でなく、ただ「自分が幸せになるために」生きている人を見ると、格好良いな、最強だなと思います。

自分の好きなことを追究して、その結果、それが仕事になり、いつの間にか周りの人たちを明るく照らしている……。

 

自分が自分の人生の主人公になって、自分のために人生を生き始めると、見返りをもとめる必要もなくなり、生きやすくなるのかもしれません。

 

まるで子どものように無邪気に好きなことに没頭して、その結果、大切な人を笑顔にしている人がいるとするならば、「自分のために」生きることは、決して醜い欲望でもなんでもない、と思うのです。

 

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※朝井リョウ『スペードの3』(講談社)2014

待っていても何も変えられない

今回ご紹介したい『スペードの3』(朝井リョウ/講談社)という小説にも、「自分のために」必死で人生に革命を起こそうとする「むつ美」という女性が登場します。

 

地味で冴えなくて、強いクセ毛で、しもぶくれの顔で気味悪がられていた女の子が、自分を見下していた同級生に、思いもかけない形で復讐する……そんなストーリーが展開されます。

 

自分の職業を偽ってまで、ミュージカル女優のファンクラブの「まとめ役」という地位にしがみついている「美知代」。それに、かつての栄光を失いつつある女優の「つかさ」。

 

この3人の女性を中心に、時間軸を少しずつ変化させながら、人間のエゴやどこか歪んだ欲望を、冷静な目で、また時にコミカルに描き出す物語です。

 

タイトルの『スペードの3』は大富豪というトランプゲームで、最強とされる「ジョーカー」に勝てる、唯一のカードです。

カードの強さが全て逆になってしまう「革命」というルールが適用されれば、ゲームの中で一番弱い「3」のカードは、最も強いカードに変身することもできます。

 

ですが、人生は待っていたって「革命」なんて起きません。

 

たとえ「スペードの3」のカードを持っていても……。人よりちょっと可愛かったり、特技を持っていたとしても、心の中で優越感を感じて良い気分になっているだけでは、じぶんの置かれている状況は何も変わらないままです。

 

人生に「奇跡」を起こしたいのであれば、まず努力は大前提。

そしてその後に、その成果を誰かにアピールしなければ「スペードの3」なんて、披露する機会もなく、ただの紙切れ同然に終わってしまいます。

 

あなたの人生を動かすのはあなた自身。

誰に言い訳するでもなく「自分のために」幸せになろうとすることは、悪いことではないはずです。

 

不恰好な姿のままでも、自ら「革命」を起こそうと決意したとき、主人公が「自分」である、誰にも負けない素敵な人生を生きることができるかもしれません。

 

Photo by Pinterest &e-hon-『スペードの3

さゆ

さゆ

(フリーライター)

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