趣味

2014.01.19 UP

自らの性や性愛に罪悪感を抱く12人の女性が登場する短編集


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女性作家による女性のための官能小説」がここ数年、ずいぶん増えてきたのをご存知ですか?

大人の女性向け官能小説レーベルは続々と創刊されています。さらに電子書籍の分野でも官能小説は盛り上がっています。個人的には「女による女のためのR-18文学賞」という文学賞を受賞した、女性ならではの感性を生かした小説は特に面白いのでおススメです。

ハードで生々しい男性向け官能小説とは一線を画し、リアルで共感できるストーリー展開に加えて、女性ならではの繊細な感情がしっかりと描かれています。官能描写も、しっかりと女のツボを押さえているんですよ。様々なシチュエーションがあるので、自分に合ったものを探すのも楽しいかも!

今回は、そんな女性向け官能小説の中でも、特におススメな小説を3つ! ご紹介します。

 

青空チェリー(豊島ミホ 新潮社)

本書は3つの短編から構成されており、表題作でもある「青空チェリー」という短編は、「ゆるしてちょうだい、だってあたし十八歳。発情期なんでございます」というとても可愛い言葉でスタートします。

通っている予備校の隣にラブホが立ち、そこで「のぞきちゃん」な日常を送る千花。偶然にも、共にのぞき行為をすることになる男子高校生、幸夫。初めてのふたりのセックスが何とも言えず甘酸っぱく、ドキドキ感がこちらにも手に取るように伝わってきますよ。

 

自縄自縛の私(蛭田亜紗子 新潮社)

この作品に出てくる登場人物は、みんな、かなり強烈な秘密を持っています。自分で自分を縄で縛ることが止められない女性。使用済みコンドームを冷蔵庫で管理する女性。妻子の目を盗んでの、女装がやめられない男性……。

乱れの許されないこの現代社会で、誰にも言えない秘密を抱えて生きることで開放感を得る登場人物たち。それはどこか歪みを伴うものであっても、何ものにも代えがたい快感になるのだなあと、思わずドキッとさせられる一冊です。

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アダルト・エデュケーション(村山由佳 幻冬舎)

自らの性や性愛に罪悪感を抱く12人の女性が登場する短編集です。女子高の同級生、妻のいる男、弟の恋人と……またその弟も……。

どこか背徳感を背負いながらも、それでもいろんな行為を全部自分で受け止めて、前へ歩き出します。欲望に忠実に生きるって、一体どういうことだろう? と深く考えさせられる一冊です。

 

いかがでしたか?

官能小説は読むことで、自分が何を求め、何にときめくのかがわかるし、心に潤いが生まれます。

セックスに関する全ての感情を繊細に拾い上げ「性」だけではなく「生」に繋がっていく物語を、良ければ一度、味わってみませんか。

 

photo by『自縄自縛の私』(蛭田亜紗子 新潮社)

さゆ

さゆ

(フリーライター)

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