恋愛

2014.03.05 UP

男と女は恋人になって、寂しい親友になって、真の友達に着地する

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恋愛記事を書いていると、よく、「さとるりさんって、男女の友情は存在すると思いますか?」という質問を受けます。

私は恋愛ネタばかり書いているから、(ある人は、恋愛ネタはそれそのものが下世話だと言いました。結局のところ私も下世話なのでしょう)読み手の方から、さぞやこの『さとるり』という女は女子力の高い人間なのか、と誤解されてしまうことが多いのですが、実際はむしろその逆。

粗雑だし、毒舌だし、家事や裁縫、女の子っぽいこと全般苦手。なので、私の周りは、私のことを女としてみない男性が多い。

 

そんな私だから、「男女の友情? アリでしょ!」と答えるものだと期待を込めて皆さんはそんな質問をしてくるのだと思うけれど、私の答えは、「男女の友情が存在すれば、人間はもっと幸せになると思う」。

 

男友達は多くても、それは一緒にバカなことができる仲間がいるということであって、私が心底弱ったときに相談できる男友達なんて、本当にごく僅かだ。

それは、「女はすぐグチグチ言う」とバカにされるんじゃないかと思ったり、弱みに付け込まれて一発やっちまおうとトチ狂う男が現われるのを防止するためだったりする(まあ無いと思うけど)。

 

よく、「男友達の方が気楽だから、悩みがあったときは男友達に相談するの」という女性がいるが、それは根本的に解決したいんじゃなくて、多分、甘えたいだけなんじゃないかと思う。

下心をうまく利用できる根性はあっぱれだけど、どうも自分にはそれができそうもない。そもそも自分はそんなキャラでもないので、そんなことをした日には「気持ち悪い」と蹴飛ばされてしまいそうだ。

 

でも、例外がある。それは、一度恋人になった男だ。

 

一度恋人になって別れたということは、お互い惹かれたところがあって、そして許せないところがあったということ。この究極のふたつを知ってしまったということは、これ以上隠すことは何も無いと言うこと。だから、男友達にいえないような悩みでも元カレには言える、という女性も少なくないらしい。これは、一度、身も心もひとつになった者同士の特権なのかな、と思う。

 

男と女は恋人になって、寂しい親友になって、そしてようやく真の友達に着地する

 

これは私の友人が教えてくれた言葉だ。

一度、自分の一部となった人が離れていくというのは、自分の身がもがれるということ。それは想像以上に辛く、どうしてもそれが我慢できなくて、最初は「別れても親友でいてね」なんて言葉で相手を繋ぎとめようとしちゃう。

「親友だから手はつなぐの!」なんて言って、親友という肩書きを振りかざし、結局やっていることは恋人のころと変わらなかったり。これが寂しい親友の関係

 

でもだんだん、もがれた身体の一部に、彼の代わりの何かが埋まっていき、その傷跡も塞がるころ、彼らは依存しなくても自分の足で立てるようになる。こうしてようやく彼らはフツーの友達になる。

一見フツーに見えて、それは私の周りの男友達のように、一緒にバカ騒ぎする友達ではなく、本音でぶつかり合える真の友達である。

 

そのような話を聞いた時、私は初めて、「もういらない」と突っぱねた過去の元カレたちの顔を思い浮かべた。

うーん、お互い幻滅しすぎて別れることが多かったので、そんな関係になれるなんて考えてもみなかったけど。それはあまりに私が恋愛というものを使い捨てのように考え、大切にしてこなかった結末だ。

 

一方、大切にして大切にして敗れた恋愛は、無駄にはならないのだ。一生の友人という財産が残る。

こんな話を聞いたからには、私も個人的に、もっと恋愛というものを大事にしたいな、なんて思うのです。たとえ別れが見えている恋愛であっても。

 

Photo by ai3310X

メルヘン 可憐子

メルヘン可憐子

(コラムニスト/エッセイスト)

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