恋愛

2014.03.03 UP

『恋愛を求めている男女が』が意図して引き合わされたとき

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恋愛が始まりそうなとき、そこには『フラグ』が立つ。毎日メールやラインをしていて、俺〇〇ちゃんみたいな彼女がほしいな、私も〇〇くんみたいな彼氏が欲しいな、え?  じゃあ俺たち付き合っちゃう? やだ~冗談でしょ~などと言った会話が繰り広げられる。

 

そこまであからさまでなくても、これから恋愛に発展しそうな『フラグ』が立っている時、そう鈍感でない男女なら互いに分かるはずである。フラグはお互いが惹かれあえば自然に立つものだけど、たまに強制的に立ってしまうことがある。

それは、友達の紹介や、合コンの後日の約束。いわゆる『恋愛を求めている同士』が意図して引き合わされたときだ。そこでアリ、ナシ、でスッパリ白黒つけることができれば平和的にコトを進められるが、それがうまくできないと、ときに悲惨なことになる。

 

先日友達のAちゃんからこんな話を聞いた。

Aちゃん、友達に紹介された人がいたが、一目見て「無いな」と思ったので、(Aちゃんは面食いなのだ)そっとフェードアウトしようしていたらしい。しかしその相手、Aちゃんを自分の友達たちを交えてのパーティや会合に呼ぶような作戦に出たらしいのだ。

 

これは相手がうまいと思う。1対1のデートならば、その誘いを受けたらフラグが立ってしまうかもしれないが、大勢いるなら微妙にデートとは言えない。友情心を持ってAちゃんを誘ってくれているのだと捉えることができるから、フラグが立っているかどうかの判断も微妙だ。

 

だから、「この人恋人にはしたくないけど、友達としてはとってもよさそうだな」と思っていたAちゃんは、「このままこの人とは友達に切り替えられないかな?」と、立ちかけているフラグをそっと折って、その人との新たな関係づくりを模索していたらしい。

でも、それはAちゃんのちょっとした失言であっけなく散った。その失言というのを聞いてみたところ、

「『早く彼女ができるといいですね』って言っただけで、烈火のごとく怒って、Aちゃんとは絶交だなんて言ったのよ。ちょっと心が狭いと思わない?」

とAちゃんは口をとがらせていう。Aちゃんの気持ちも分かるが、相手の立場に立ってみればそりゃそうだなあと思う。

 

彼は、Aちゃんを彼女にすること以外に考えていなかったのだ。あえて1対1でデートに誘わなかったのも、きっと彼の作戦のうちだったのだろう。

それなのに、それを「フラグは立ってない」と勘違いしたAちゃんの『早く彼女ができるといいですね』という言葉は、密かに彼のほうが立てていたフラグをベッキベキに折る言葉だったのだ。

 

彼は友達なんか欲しくはなかった。だから彼女にできないAちゃんに用などなかったのだ。

 

まあ無理はない。男は第一印象で恋愛対象に入るか入らないかを判断するというし、そこに入らなければほぼ彼女になることは難しい、とはよく聞く話だ。

その逆もまた然りで、いちど恋愛対象内に入った女を友達として見ることなどできないのだろう。友達ならいくらでもいる、欲しいのは彼女なのに、なんで友達を増やさねばならないのだ、といったところだろう。

 

Aちゃんは、『良い友達』として見ていた彼から友情関係を築くことを振られたことにかなりショックを受けていた。お前には友達としての価値が無い、と言われたようで傷ついたのだろう。

彼も彼で悪い。脈が無いなら無いで、もう誘わない、連絡を取らないで密かにフェードアウトすればいいのに、なにも絶交を叩き付けなくてもいいだろうに。

でもそこは、いくら議論したところで男と女が根本的に分かりあえない問題なのだと思う。

 

私は、「女をメスとしてしか見ることができないような男と友達になっても、良いことなんかないよ」とAちゃんを慰めつつも(本当にそう思う)、一方で、Aちゃんがもう少し立ちかけたフラグをうまく『友情』に切り替える手段を持っていれば、こんなことにはならなかったのにな、と思う。

 

結局、勝ち組と言われる女性は、その駆け引きがとっても上手な人のことを言うのかもしれない。その勝ち組女性が、幸せなのかどうかは、分からないけれど。

 

Photo by oscarandtara

メルヘン 可憐子

メルヘン可憐子

(コラムニスト/エッセイスト)

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