ハピネス

2014.06.07 UP

「売れっ子シェフ」が語った本音 ~TV出演はお金じゃない!~

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その昔、一流料理人がテレビでもてはやされ「シェフブーム」がありました。その昔といっても10年ほど前ですが、10年ほど前って、考え方によっては「大昔」のようにも思うし、「本当についこの前のこと」にも思えるし、不思議なものです。

 

で、その一流シェフにギャランティーを提示しつつ、仕事を依頼したことがあり、そのときに「どんな仕事でも快くやらせていただくけど、問題は誰がぼくのことを守ってくれるかということなんだよね」と、あるシェフが言っていました。

あの当時の一流シェフは、テレビやメジャーな雑誌に出演すればそれなりにお金をいただくことができていました。また、有名になりたいとか、なりたくないとかにかかわらず、仕事の依頼もたくさんありました。

 

有名な食品メーカーと契約してメニュー開発や商品開発をするシェフもいましたし、NHKだけを狙ってテレビ出演しているシェフもいました。民放は地方に行くと映らないこともありますが、NHKは全国津々浦々で見ることができるので、1度の出演における「メジャーになり具合」が、国営放送と民放とでは違うという話を聞いたことがあります。

 

で、どうであれ、ほぼ絶対的にシェフがやらない仕事は、「オレのことを守ってくれるひとがいない仕事」。

つまり、お話をお聞きしたシェフを含め、多くのシェフが「ギャラ見合い」で仕事を引き受けていなかったということです。

 

たとえばテレビで料理対決をして優劣があからさまになる番組で負けたシェフのお店には、明日からお客さんが来なくなる可能性がある。1度、ものすごく安い金額でメニュー開発を引き受けてしまうと、よその業者さんも安価に依頼してくる……で、誰がオレのことを守ってくれるの? ということです。

 

モノをつくるひとは、誰かが守らないと、腹の底から安心して創作活動に打ち込むことはできない。こういう真実があるわけですが、デフレだからかなんなのか、ここ最近は「守る」ひとが少なくなったなあ。

 

今日もアンジーをお読みくださり、ありがとうございます。

世知辛い世の中だからこそ、アンジーのような小さな所帯を切り盛りするときに、ぼくは、誰が誰を守るともっとも「そのひとらしい」歌を歌ってくれるのか? をよく考えます。そのへんに「いいチーム」のありかたのヒントがあるのではないかと思うのです。

 

Photo by Pinterest

ひとみ しょう

ひとみしょう

(小説家/作詞家/ANGIEシニアライター)

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