ハピネス

2014.05.13 UP

仕事で悩む女性へ「やりたくない仕事をいつまで続けたらいい?」

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Webにコラムを書いていたら、読者の反応が記事単位でわかります。先日「なにをすればしあわせになれますか?の答え」というタイトルの記事を書きましたが、この記事に対する読者の反応は、いわゆる「いいね!」と「そうかね?」が、だいたい5:1くらいでした。

 

しあわせを考えるときに、ぼくは「なにをやるか」ではなく「やらないこと」を決めるというようなことを書いたのですが、もしかすれば、やりたくないことであってもやらざるを得ない状況から抜け出せないひとは「そうかね?」と懐疑的に思うのかなと。ふとそう思ったわけです。

 

10代の終わりからついこの前まで、ぼくには空白の20年間があります。文章を書いて生計を立てたかったわけですが、ご存知のとおり、どこに就職をすれば文筆業として飯が食えるというのはありません。

 

同級生が大学院でみずからの意思で選んだ研究をしていたり、楽しそうに上場企業ではたらいているのを尻目に、ぼくはいわゆる「やりたくない仕事」をしながら飯を食っていました。

みんな、なにやら楽しそうに暮らしているけど、この人生、なにがおもしろいのだろう? と、非常にひねくれた20代を過ごしていたことを昨日のことのように思い出します。

 

世の中には小説家や作詞家、ミュージシャンなど「どうなればいいのか道筋がよくわからない職業」がたくさんあって、足を泥沼にとられながらも、どうにか派遣社員で食いつないでいるとか、アルバイトで食いつないでいるというひとがたくさんいます。

そういうひとたちに「しあわせ」を説いてもあまり意味がないのかもしれないなと思います。そういうひとたちは、目指している職業に就くことが最高のしあわせであって、あとのことはどうでもよかったりするわけですから。

 

以前、松任谷正隆さん(ユーミンの旦那さん)に「どうやったらミュージシャンになれますか?」と聞いているひとがいて、松任谷さんは「24時間、音楽をやればいいと思います」というようなことをおっしゃっていました。

 

やりたくない仕事で食いながらやりたい仕事を目指す苦痛のひとつは「したくない仕事に時間を取られる」ことでもあるので、ぼくはこのご意見に今でも賛成です。

もっとも24時間音楽をやるというのは、ある種、尋常ではないわけで、その苦労たるや大変なものですから(本人が苦労と思っているかどうかは別にして)、さほどやりたいこともなく、ふつうに暮らすということがしあわせだと言えなくもないなと思います。

 

平凡ほどむつかしいものはないと故人が言っていたなと思うわけです。

 

Photo by Pinterest

ひとみ しょう

ひとみしょう

(小説家/作詞家/ANGIEシニアライター)

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