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2014.06.25 UP

Zaraで洋服を買うときにあなたが「無意識のうちにやってしまっている」こと【タワリ・エバさん&ジュスティンさんインタビュー・第5回】

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コワーキングなどで開催しているオーガニック市場「エコ・エンクエントロ」を通して地区ごとにコミュニケーションの場も作りだそうとしているタワリのおふたりへのインタビューも今回で5回目です。

今回は、「買うということ」についてどのように考えていらっしゃるか、またおふたりが理想とする生産システムについてお話いただきました。

インタビューの中では日本のある大企業の考え方についても触れられています。おふたりが共感しているその考え方とはいったい何なのでしょう。さっそく見てみましょう。

 

「買うこと」とは何か?についてもう一度考えてみよう

エバさん(以下E): 先日、「毎回何かを買う時にわたしたちは政治的な決定を下している」というフレーズを読んでとても気に入りました。買ったもののところにお金が流れるのですからその通りだと思ったのです。

 

聞き手Takako(以下T): そうですね、確かに。何かにお金を払うということはお金を払う相手を応援しているということですね。

 

E: 何かを買うために使っているそのお金は、あなたが生み出しているお金です。だからそのお金がどこにいくかきちんと考えなければいけない。

例えば、あるドレスやある果物に対してお金を払うということは、その裏にあるシステムを支援しているということになります。

ブランド物を購入するということはハードコアな資本主義システムを推進しているということで、ある意味ブランドの奴隷ともいえます。

逆にローカルな手作り品を購入するとしたら、その地域・地区の経済、手作り品をサポートしているということです。毎日こんなにたくさんのものを消費して、わたしたちはクレイジーですよ

 

また、出来る限りのものを消費するために、なるべく多くのお金を稼ぐことが最大の欲望である、という傾向もあります。

しかし、タワリが試みていることは「常識」的な考え方に戻ることです。例えば、3,000着のドレスをクローゼットに蓄えていても幸せにはなれません。

それはテレビがわたしたちに植え付けようとしている考えですよね? 「これを買わなければいけない、あれを買わなければいけない」って。テレビは消すべきだと思います(笑)。

 

T: スペイン内では、Mango(マンゴー)やZara(サラ)などの洋服の店がいたるところにあって、しかも増え続けていますね。

 

E: もちろん、全てのものがなければいけないと思いますが、そういう場所で買うということは、それらのお店が増加していくことへの支持表明を意味します。

チェーン店は裏に巨大なシステムがあるので、洋服の値段を安くすることができます。今は「経済危機」ですから地域支援につながる50ユーロのドレスを買うより、こういうお店で10ユーロのドレスを選んでしまうかもしれない。そこには矛盾というか、価値観の葛藤というものがあります。

「わたしはこれをしたいけれど、どうしよう? もしやりたいことができないならば、できることとやりたいことの間の納得がいく中間点を探さなければいけない」そういった葛藤です。

 

T: わたしたちが買う決断を下すプロセスは単純ではありませんね。たとえば、ビジネスや商品のアイデアが素敵でも実際問題とても値段が高いと、買おうかどうか考え込んでしまいます。

ただし、タワリの場合はビジネスのアイデアも素敵ですが、商品の価格も抑えていらっしゃるのですよね。

 

ジュスティンさん(以下J): そうですね、フェアな価格です。スーパーマーケットより安いとは言えませんが。実際のところそうではないので。

 

E: もちろん、野菜や果物を作ることに全人生をかけている人もいるのですから、その犠牲には価値があります

 

J: 商品の価格には農地の価値が反映されています。仲介業者が介入しない販売方法を取り入れている組合の価格と比較すると、同じくらいだと思いますが、路面店やオンラインの店と比較すると安いですね。

店舗を持てばレンタル費がかかりますし、ストックを蓄えるにもコストがかかるので、商品の価格をあげないといけなくなります。タワリにはそういった費用がありません。

 

あの生産方法を野菜や果物の生産に応用

J: わたしたちは出来る限りフェアにしようとしています。そういえば、日本のコンセプトで、何でしたっけ、ストックを持たずに生産するという.…..。

 

T: ジャスト・イン・タイムですか?

 

J: そうです、ジャスト・イン・タイム生産システムです。

 

T: トヨタですね。

 

J: そうです。トヨタと比較するつもりはないのですが、トヨタが生み出した考え方ですね。

 

E: わたしたちはこれをやらなければいけない。

 

J: そして、後で売るためと作りすぎて、結果的に野菜や果物を廃棄しないようにしなければいけないと思っています。

野菜や果物のおよそ半分が、作られてからあなたの家の冷蔵庫にたどり着くまでに廃棄されているのです。 知っていましたか?

 

T: 半分も、ですか?

 

E: ひどいことです。

 

J: そう、半分も。生産と流通の過程においてです。

 

E: これがなければこの世界を3つくらい維持することができるでしょう。

 

J: 作られるもの半分が廃棄物です。

 

T: なぜ半分も消費されないのですか?

 

E: それは、まず生産者が流通前に畑で捨てる分があります。見た目が良くないと捨てられます。また、商品によっては捨てるほうが収穫して売るより費用がかからないこともあります。捨ててもお金が支払われますので。

それから、収穫されたとしても、その後の流通プロセスで捨てられ、さらに店舗に着いてからも見た目が良くないという理由で捨てられます。また、消費者も家に着いてから捨てますよね?

 

今回のインタビューいかがでしたか?

直近の国際連合の発表によると、この世界の8人に1人が慢性的な飢餓状態にあるそうです。

そのような中、作った野菜を廃棄してもお金が貰えるというシステムが存在していたり、見た目の美しさへのこだわりから食べられない野菜や果物が沢山発生してしまったりというのはとても残念なことだと感じます。

タワリのおふたりが取り組んでいるような廃棄食料を減らせる生産システムが増えていってほしいと思いますし、消費者のひとりとしてこういう目には見えない生産や流通上の問題についても知っていたいと感じました。

 

次回は仕事における幸せ、仕事を通して達成したい夢、起業家を目指す方へのアドバイスなどのテーマについてお話いただきます。

どうぞお楽しみに。

 

Eva Pulido

カタラン人。大学でバイオ技術を専攻。複数の研究プロジェクトに取り組んだ結果、視野を広げる必要性を感じ、社会貢献できるプロジェクトに興味を持つようになる。タワリの活動を通して世界を少し良くすることに貢献できていると信じている。

 

Justine Cattacin

フランス人。フランスのビジネススクールEDHECで学ぶ。スタートアップ、NGO、社会貢献に関するプロジェクトで経験を積む。タワリは彼女にとって技術的なプロジェクトと協力・社会貢献・思いやりといった価値を結びつける方法である。

 

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(写真:タワリ提供。右がジュスティンさん、左がエバさん)

Takako
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