ハピネス

2014.06.22 UP

恋と仕事の意外な共通点~見切り発車という勇気~「重要なことは今はじめることなのです」【タワリ・エバさん&ジュスティンさんインタビュー・第2回】

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Tawari(タワリ)のエバさんとジュスティンさんへのインタビューシリーズ1回目の前回はタワリのビジネスアイデアについて、また同じ地域の同様の活動との違いについてお話いただきました。

2回目の今回はおふたりがプロジェクトを開始した時のこと、タワリが企画・実行しているエコ・エンクエントロに参加している生産者について、また季節のオーガニック食材について伺いました。

さっそくみていきましょう。

 

プロジェクトの始まりはいつも見切り発車

ジュスティンさん(以下J): そうですね、1年以上熟考しましたね。

 

聞き手Takako(以下T): 1年以上も。

 

J: はい、どうやって実現しようか、オンラインのフォーマットはどういったものが必要か、ロジスティックをどうするか、どういう生産者と働きたいか、どの地区で行うかなどを決定するのに1年です。

プロジェクトを始める前にこれらのことについて考えていたのですが、ある日「とりあえず取り組んでみよう!」と決めました。

いつもこんな風にしています。

テストして、試して、それで機能したらそのまま続ける。もし機能しなかったら、そこで試行錯誤してみる。

 

重要なことは、今始めることなのです。

 

そうしないと、結局何年も考えて、考えて、考えていつまでたっても完璧な問題の解決方法は見つからないでしょう。パーフェクトなビジネスモデルを手に入れてから取り組むということはできません。中途半端な状態でも始めなければならないのです。

2013年の12月頃にウェブページを作りました。そして、今は毎週商品を売り、機能しています。

 

T: 初めはおふたりが働いているコワーキングがあるグラシア地区(バルセロナ市のいち地区)で始めることにしたのですか?

 

J: わたしたちはラバル地区(バルセロナ市のいち地区)ではじめました。

初めは巡回しながらエコ・エンクエントロを開催していました。開催場所の了承を得ながらエコ・エンクエントロを行っていました。

今は、定期的に同じ場所で開催しています。

例えば、あなたがボルン地区に住んでいるとして、隔週でエコ・エンクエントロがボルン地区であると知ります。そうすると、定期的に同じ場所で開催されることが分かると買い物しやすくなります。

これはとても重要なことです。どうやって買うか、どこで買うか、どのくらいのインターバルで買い物をするかということが決まっていないといけません。

 

T: そうですね、そういうことが分からないと普通の市場など、他の場所で買い物する方が簡単ですよね。

 

消費者に歩み寄り対話をしたいと考える生産者

エバさん(以下E): わたしたちは現在20人程の生産者と一緒に働いています。

 

T: 生産者は全てカタルーニャ州の方々ですか?

 

E&J: はい、そうです。

 

E: わたしたちはいつも近隣の生産者の商品を届けようとしています。なぜかというと、わたしたちはこのシステムが持続可能であると信じているからです。

オーガニックな商品だからといって、南アメリカ大陸から運んで来ると、送られてくる方法が船でも、飛行機でもその方法自体がわたしたちにとっては持続可能ではないのです。

 

J: 加えて、たとえば、リンゴを南アメリカから持ってくる必要は無いですよね。スペインで作っているのですから、意味を成しません。

話を戻しますが、生産者は通常、友達や見本市などに参加して探します。見本市に参加している生産者は既に最終的な消費者とのコミュニケーションの大切さを理解しているので。

消費者と対話することの重要性を理解している生産者は、消費者が知りたいことに答えることができ、消費者に商品を理解してもらいたいと考えている人たちなのです。

 

T: 参加した見本市はバルセロナ内のものだけですか? それともバルセロナ外も?

 

E: バルセロナ近郊の村にも行きました。全て少しずつ見て回りました。

 

J: バルセロナ市の外で販売している生産者がバルセロナ市のマーケットに入るのは難しいのです。

 

T: なるほど。

 

J: 街が違いますからね。既にバルセロナ市に入ってきている近郊の生産者もいますが、そうでない生産者もいます。

そして、まだバルセロナ市内でまだ販売していない生産者にとってタワリはとても公平な方法なのです。彼らにとってリスクはありません。商品の値段は生産者が決めますし、わたしたちが最低限の購入量を確保します。

また、それぞれの地区の人達には毎週来て商品を渡してくれるこの人が自分たちの生産者なのだと認識してもらえますしね。

 

季節のオーガニック野菜を食べよう

T: オーガニック食材を作るには温室の使用は禁止されていますか?

 

E: 必ずしもそういうことはありません。温室を使用したオーガニック食材というものはあります。オーガニックな食材は化学物質を生産の過程で使用しないという意味です。つまり、害虫を駆除するために殺虫剤や化学物質を使用することができないということです。害虫の駆除には代替材料や自然の方法を用います。

 

T: 温室を使えるとしたら1年を通して同じ野菜や果物が生産できるようになり、季節感がなくなりますね。

 

J: そうですね、一般論はこのようになりますが、わたしたちは季節の商品だけを販売しています。たとえば、12月から3月までずっとタワリにトマトはありません。

 

T: なるほど(苦笑)。

 

J: そうなってしまいます(苦笑)。

 

E: 理論上トマトの季節ではないので、トマトを買うべきではないということになります。わたしたちの身体が欲しているものは、季節の野菜なので。トマトは水分が多くさっぱりしている野菜なので、暑い時に食べるべきなのです 。冬には逆に身体を温めてくれるような野菜を食べますよね? それと同じです。

 

わたしたちは1年中いつでも全てのものが食べられる状態に慣れきっていますが、タワリは人々に2月に食べるトマトは自国産ではないし、トマトの味がしないということを伝えていきたいとも思うのです。

 

J: 季節のオーガニック野菜を食べるようになると、食材の本当の味が分かるようになります。7月の本物のトマトは1月にどこから来たかわからないトマトの味とは違うのです。

なぜなら、1月の他の国から来るトマトはとても若い緑色の状態で収穫されるからです。緑色の状態で収穫されたトマトは最終的に熟したトマトの味にはなりません。

 

T: なるほど。色だけは輸入されて消費者の元に届く時には赤くなるけれど、味はごまかせない。

 

J: 1月のスーパーマーケットでトマトを買ってみて、家に戻ってトマトを半分に切ってみて下さい。中身は「トマト」じゃないですよ。

 

E: まるでプラスチックです。

 

J: しかも、殺虫剤だらけです。

 

今回のインタビューいかがでしたか?

お話を伺ってから野菜や果物は見た目が良くて綺麗な色さえついていれば良いというわけではなく、太陽の光を直接たくさん浴びたものを食べたいと改めて感じました。

 

文部科学省のデータで野菜や果物の栄養価が以前と比較して激減しているということを数年前に見たことがあります。

その理由には土地が痩せたから、化学肥料がいけないなど諸説あるようですが、できるだけ栄養価の高い野菜や果物が手に入る環境が整っていって欲しいと思います。日本でも東祐由紀さんをはじめ多くの方が有機野菜の普及に取り組んでいます。

 

ビジネスの観点からは、タワリと同じ想いに共感する生産者の方々がいて、安心して食べることができる栄養価の高い食材がほしいという消費者のニーズがあって、タワリのビジネスが成り立っているのだと感じました。プロジェクト参加者全員がwin-winだと感じることができれば、社会貢献もボランティアで終わらずビジネスとして成り立つのではないでしょうか。

 

次回はおふたりがタワリを立ち上げエコ・エンクエントロを行っている動機についてお伺いします。

どうぞお楽しみに。

 

●Eva Pulido

カタラン人。大学でバイオ技術を専攻。複数の研究プロジェクトに取り組んだ結果、視野を広げる必要性を感じ、社会貢献できるプロジェクトに興味を持つようになる。タワリの活動を通して世界を少し良くすることに貢献できていると信じている。

 

●Justine Cattacin

フランス人。フランスのビジネススクールEDHECで学ぶ。スタートアップ、NGO、社会貢献に関するプロジェクトで経験を積む。タワリは彼女にとって技術的なプロジェクトと協力・社会貢献・思いやりといった価値を結びつける方法である。

 

TAWARIのウェブページ(スペイン語/カタラン語)はこちら

TAWARIのFacebookページ(スペイン語)はこちら

(写真:タワリ提供。右がエバさん、左がジュスティンさん)

Takako
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