ハピネス

2014.07.07 UP

離婚したわたしが「絶対に子どもたちを守る」と誓った瞬間

LINEで送る
Share on Facebook

前回までのあらすじ

スマイルコンシェルジュのたきれいこさんの、人生の転機になった人、コト、ひと言を伺う当連載。

学生時代の結婚、出産を経て離婚。34歳で初めて社会にでるまで、どんな紆余曲折があったのか。人生を切り開くきっかけとなった思い出の地、銀座を巡りながら、幼少期から学生時代を振り返っていただきます。

 

きっと人間には誰しも、「生まれもって興味があるもの」がある。私にはそれがマイクだった。

しつけは厳しかったものの、たきさんの「マイクを持つ情熱」には応援の気持ちが強く、松田聖子さんのモノマネでテレビに出たのも、お母様の応募がきっかけでした。

また、高校生になりボランティアで色々な施設を慰問して歌ったり、セミプロで活動するふたつの大人のバンドに参加しボーカルを担当したりするなど、歌のために学校を休むこともあったそうですが、特に両親からとがめられることはありませんでした。

それどころか積極的に応援してくれたことで、たきさんは、好きな歌のために思う存分時間を費やすことができたのです。

ところで、なぜマイクを持つことがそんなに好きなのでしょうか。

 

「実はそれが自分でも分からなくて(笑)。理由を聞かれても明確な答えはないのですが、きっと人間には誰しも、『生まれもって興味があるもの』があるんじゃないかしら。私にとってはそれが、『マイクを持つこと』だったみたいですね」

 

19 歳で結婚。大学 4 年生で出産。子どもを抱いて卒業式に出るのが夢だった。

DSC_7642

高校生の時、文化祭で歌ってほしいと声をかけられた教員バンド。

そこには、後に結婚相手となる男性も参加していました。卒業後もバンド活動を一緒にするようになり、関係は進展。ふたりは 14 歳という年齢差を乗り越え、恋人関係へと発展していきました。高校卒業後は、慶応義塾大学文学部英米文学科に進学。小さい頃から慣れ親しんだ英語を選択しました。

外部との交際に厳しかったという恋人の提案で、ふたりは入学した年の冬に結婚。外の世界を知ることのないまま今度は夫婦生活が始まり、大学4年生で長女を出産しました。

 

「大学4年生で女の子を産む!」「卒業式には我が子を抱っこして出席する!」

たきさんは、結婚したときにそう決めたそうです。そのためには、大学 3 年時までに取れる限りの単位を取っておかなくてはいけません。そうして計画的に勉強を進めて行きながら、3 年生で卒業に必要な単位の大半を取得。4年生になり、お腹が大きくなってからは、週に1度のゼミにだけ顔を出していたそうです。

そして大学 4 年生の 11月。念願の女の子を出産しました。卒業式に子どもを連れて行くことはできませんでしたが、その後の謝恩会には一緒に参加し、お世話になったゼミの先生にも抱っこしてもらったそうです。

 

アメリカ文学を専攻していたので、テーマに沿って卒業論文を提出したんですけれど、臨月間近で体調が優れなかったこともあり本当にお恥ずかしい出来で……。

でもゼミの先生がとっても良い方で、そんな出来の論文でも合格にしてくださり、卒業できたんです。「あなたが今体験していることは、文学で学ぶ以上に価値のあることです」とひと言書いた手紙を添えて下さって。この言葉を忘れたことはありません。

先生はもう亡くなってしまいましたが、卒業してからも何度かお会いする機会に恵まれました。本当に素晴らしい先生でした。



大学卒業後は、家庭に入り子育てに没頭しました。

その後、双子の妊娠にも恵まれるものの、どうしても越えることのできない夫婦間の問題に直面。次第に夫婦関係を解消しなければと考えるようになり、別居を経て2003 年に離婚が成立しました。

離婚を決意するきっかけになったのは、長女が 11 歳、双子が 3 歳になる少し前のこと。

 

ちょうど別居を始めた頃、この先どうなるのだろう……という不安な気持ちがあったので、気分転換にと、子どもたちと葉山へ海水浴に行ったことがありました。車を降りると幼い双子が、興奮して駐車場をわーっと歩いていったんです。

それを見た8つ上の長女が、「危ない、危ない」と ふたりの手をとって、3人で歩き始めて。

 

家を出て 2 日目くらいだったから、胸が熱くなり、絶対にこの子たちを守ろうと誓ったんです。愛しさがこみあげてきた私は、子どもたちの後ろ姿を写真におさめました。今でも、原動力になっている 1 枚なんですよ。

 

DSC_7822

大学入学直後に結婚、出産。そして離婚。子どもたち 3 人を抱えたまま初めて社会に出たのは 34 歳の時でした。

 

次回、「現在編」では、34 歳から現在に至るまで、どのような人生を経てきたのか。逆境を乗り越え、自分らしい生き方・働き方を見つけるまでのストーリーに迫りたいと思います。

 

(取材協力)

DSC_7650

アンリ・シャルパンティエ銀座店

1969 年の創業以来、独自の製法で数々の洋菓子を世に送り出す。銀座店には喫茶ルームを併設。

住所:104-0061 東京都中央区銀座 2-8-20 ヨネイビル 1 階・B1 階

Tel : 03-3562-2721

営業時間:ブティック 10:00-21:00 サロン・ド・テ 11:00-21:00(L.O 20:30)

 

Photo by GOTA

kumon

kumon

(プロフェッショナルライター)

≫このライターの記事を読む

LINEで送る
Share on Facebook

アプリで、ANGIEがもっと快適に。

  • お気に入り機能で便利に読める
  • プロライターによる最新情報が充実!
ページの先頭へ