ハピネス

2014.05.26 UP

歌舞伎スター役者のスキャンダル?日本の伝統芸能を考える

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みなさんは歌舞伎を演じたことがありますか?

能を舞ったことは? 三味線がひけますか? 尺八はどうでしょう?

どれも日本の伝統芸能。でもちょっと敷居が高いイメージです。

恥ずかしながら、私はひとつも生で鑑賞したことがありません。日本人なのに。

 

私が住むバリ島では、伝統芸能がとてもさかんです。

とくに芸術の村として有名なウブド地区では、どこからともなくガムランの音が聴こえてきたり、子どもたちが踊りの稽古をしている様子を見かけたり

それくらい伝統芸能は生活に密着した存在。特別な人だけが受け継ぐものではなくて、誰でも触れることができます。

 

そろいの衣装を着た男たちが、ライトアップされた寺院のステージでガムランを演奏する姿を、男の子たちが見ています。

キレイにお化粧をして、煌びやかに着飾った女性が妖艶に舞う姿を、女の子たちが見ています。

 

子どもたちの目はキラキラとして、舞台で輝く大人たちを、憧れと尊敬の眼差しでじっと見つめています。「いつかは自分もあの舞台に立つ」と。

舞台に立っているのは、お父さんだったり、お姉さんだったり、おじさんや従兄弟だったり。そんな手が届く存在だからでしょう。伝統芸能がとても身近で、人々の関心が高いと感じます。

 

さて、日本の伝統芸能はどうでしょう?

歌舞伎のスター役者のスキャンダルがたまに話題になりますが、だからって別に歌舞伎が身近なわけじゃない。気軽に観られるものでもありません。

特別な人が、特別なときに、特別なお金を払って鑑賞する。そうして伝統芸能の格式が上がっていったのかもしれません。格式を重んじることで伝統を守る。それもひとつの価値観です。

 

でもこうも感じます。日本の伝統芸能なのに、それを知らない日本人の方が圧倒的に多いってどうなのよ、ってね。

歌舞伎や能や三味線や尺八、その他さまざまな日本の伝統芸能を、直接体験したことがある人ってどれくらいいますか?

私を含めて、それらに触れたことのない人の方が多いでしょう。

 

外国人に「日本の○○を知っているか」と尋ねられたとき、答えられない質問トップ3に入るのが、こうした伝統芸能ではないでしょうか。

私にはまったくわからないし、それどころか伝統芸能をかっこいいと思ったことすらなかった……。

バリ島で伝統芸能に目を輝かせる子どもたちに囲まれながら、私には日本の芸能を愛でる気持ちがなかったことを思い知りました。

 

バリの人たちは伝統文化を特別視もしなければ、粗末にもしません。料理をするように伝統芸能が生活に溶け込んでいる、そんな印象です。

地域性のある独自の濃い文化というのは、古臭くて面倒で、ときには窮屈に感じることもあります。でも古臭いことを守り続ける中に、家族や人の絆があるのかもしれません

だから(?)今日もバリ島は平和です。

 

Photo by Pinterest

平 理以子

平 理以子

バリ島在住フリーライター/コラムニスト

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