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2014.03.22 UP

「女の普通の幸せの価値観」最強の恋愛小説集『きみはポラリス』

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心はずっと17歳なのに、年齢はどんどん上がり、気が付けばアラサーな私です。

結婚式に招待されたり、出産祝いを購入する機会が格段に増えました。

 

別に「結婚」=「幸せ」とは思っていないのですが、それでもやはり「結婚」への憧れはなぜか日に日に膨らむばかり。

できれば経済的に不安のない相手と暮らし、私はパートへ行き、旦那さんが帰ってくるのをご飯を作って待ちたい。ささやかな幸せをかみしめて暮らしたい……。そんな願望を持っているのですが、現実は、恐ろしいほど逆を行っています。

 

私は絶対にフリーライターになりたいの!」と宣言し、バイトをしながら原稿を書き、恋愛の方は「元彼より良い人なんていない」と人前でうっかり言い放ち、滅多にない出会いをダメにする始末……。

 

でもそんな今の状況も、決して「悪い」とは感じていない自分もいて、「あれ、じゃあ私はいつも何をそんなに欲しがっているのだろう」と思いました。

結婚……ではないような気もします。そもそも世間に何となく存在している「普通の幸せ」って、一体何なのでしょうか。

 

今回はそんな思いを抱えて読んだ恋愛小説をご紹介したいと思います。

普通」の価値観、壊されました。

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※ 三浦しをん『きみはポラリス』(新潮社)平成23年

北極星のような光を放つ、最強の恋愛小説集

本書は、11の恋愛短編小説が収録されており、一見どこにでもいそうな登場人物が主役です。ですが、そのほとんどの人が「秘密」を抱えて生きていました。

 

夫が浮気や会社の金を横領しているのを、全部受け入れて知らないフリをして生きていくをこと決めた妻や、亡くなった人の骨片を持ち、思い出だけを胸に一生を生き抜くことを決めた女性、同性愛や片思い、禁断の愛……など、ステレオタイプではない恋愛模様が展開されます。

 

タイトルの「ポラリス」とは、「北極星」を意味します。

彼女たちは誰かのことを大切に想う時、「北極星」が放つような、特別で決して揺らぐことのない、ほのかな光を静かに放っていました。

 

言葉にできなくて、他人からはなかなか受け入れてもらえない恋愛でも、自分が大切に思う「好き」だという気持ちから決して目をそらさず、きちんと受け止めて、その特別な光に支えられるように、毎日を生きていたのが印象的でした。

 

100人いれば100通りの恋愛の形があり、いろいろな愛し方、生き方があるのだということを、この小説から教えられました。

 

心の中で、何を想い支えにして生きていくかは自由で、たぶん誰の人生にも恋愛にも、「普通」という言葉で片付けて良いものなんて、ないはずです。

 

人を好きになることで、こんなにも優しくなったり強くなったりできるのなら、私の恋愛も、あなたの恋愛も、絶対悪くなんかない! そんな風に励まされる小説です。さまざまな恋愛模様が描かれているので、共感できるところは皆さんにも多くあるかと思います。

ぜひ、読んでみてくださいね。

 

Photo by Pinterest & amazon『きみはポラリス』

さゆ

さゆ

(フリーライター)

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