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2014.03.09 UP

『ブルーもしくはブルー』に学ぶ大人の女性の後悔のない生き方~

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寒さが和らいできた今日この頃。もうすぐやって来る「春」に、新たな人生の一歩を踏み出すべく、準備中の方もいらっしゃるかと思います。

べつに春に限った話ではなく、私たちは日々いろいろな選択をして生きています。時には、就職・結婚など大きな選択をする機会も訪れますよね。

私はそんな選択の場面に出会った時はいつも、自分にとって「ベスト」だと思う方を必死に選んできたはずなのに、時々、「なぜあの時、もうひとつの選択肢を選ばなかったのだろう……?」と後悔してしまうことがあります。選ばなかった方の道で輝いている人を見ると、なおさらです。

 

でも、もしですよ。自分が選ばなかった「もうひとつの人生」をしばらく体験できるとしたら、あなたは一体どうしますか?

今回は、ある女性が自分のドッペルゲンガーに出会い、夢に見ていた「もうひとつの人生」を生きる小説をご紹介します。

さて、彼女には一体、どんな歓びと苦悩が待ち受けていたのでしょうか。

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※ 山本文緒 『ブルーもしくはブルー』(角川書店)平成8

 

隣の芝生はいつだって青い

 この物語の主人公は、広告代理店勤務のスマートな男と結婚し、東京で気ままに暮らす佐々木蒼子(そうこ)という女性です。

幸せそうに見える結婚生活ですが、旦那は不倫中で、蒼子も6回目の結婚記念日には、年下の恋人と旅行に行くような生活を送っています。

彼女はその不倫旅行の帰り、昔、結婚を真剣に考えた「河見(かわみ)」という元彼が住む福岡に滞在し、「あの人の所へお嫁に行くべきだったのかな……」と考えます。

 

その晩、彼女は偶然乗った地下鉄の車内で、自分そっくりの女性が河見と仲良く歩いているのを見つけ、思わずあとをつけてしまいます。

博多の街で出会った自分と瓜二つの女性は、同じ「蒼子」という名前の、かつて自分が別れた恋人である「河見」と結婚しており、昔の記憶まで同じものを持っている、「ドッペルゲンガー」だったのです。

旦那はお金持ちだけれど不倫中で、東京で働かずに気ままにくらしている「蒼子A」と、アパートに住み、旦那に献身的に尽くし、昼はパートに行く生活を送る「蒼子B」は、お互いの人生をこっそり、しばらくの間、交換することを決意します。

 

はじめは河見に愛されることに喜びを感じる「蒼子A」の交換生活でしたが、彼は実は、気に入らないことがあると暴力をふるう性格で……、交換生活に暗雲が立ち込めてきます。

ラストまで、急展開を見せてくれるのですが、私はこの話を震えながら読んでしまいました。

 

もしもあの時、こちらの道を選んでいれば……」。

自分の人生が上手くいっていないとき、人は弱いし、どうしても考えてしまいます。

けれども、もうひとつの道にだって、苦労も後悔もついてまわる。良い面もあれば、悪い面もある。どんな「非日常」も慣れてしまえば「日常」になるし、ましてや恋愛なんて人間同士、ぶつかり合うことも多いはず。

後悔がひとつもない道を選ぶことはできないけれど、ただ現実をまっすぐに受け止め、今そばにいてくれる人を大切にすることはできるかな、と思いました。

もうすぐ訪れる春に向けて、新たな誓いを胸に抱かせてくれる小説です。

ぜひ、読んでみて下さいね。

 

 

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Photo by  amazon 『ブルーもしくはブルー

 

さゆ

さゆ

(フリーライター)

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