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2014.02.05 UP

女性のたくましさと葛藤を描く!映画『小さいおうち』

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tiisai

 

結婚適齢期、出産、婚活……周りから、なにかと「そろそろなんじゃない?」なんて決めつけられては、促され、「なんて生きにくいのだ!」と感じたことのある女性って、やっぱり多いと思います。なにかと、女性にとって生きにくい時代ですよね。

しかし、現代で悩んでいる私たちと同様に、昔からこの問題は、変わらず女性を苦しめていました。きっと、今よりもっと……。

 

今回ご紹介する『小さいおうち』は、昭和初期から次第に戦況が変化していく時代の東京を舞台にした、中流階級家庭の生活をつづった物語です。

戦争や激動のなかを「女性らしく」生きる、奥さま・時子(松たか子)とそこに仕える女中・タキ(青年期・黒木華、晩年期・倍賞美津子)、ふたりの生き様が、心打たれるほど鮮明に描かれています。

 

女の宿命~求められる機能としての「じぶん」~

女中奉公が、けしてめずらしいものではなかった当時、田舎から東京へ奉公しにやってきたタキ。タキの生活は、幸運なことに「女中奉公」という言葉のイメージとはまったく異なり、奉公先の家族に恵まれて、慎ましくも充実した生活を送っていました。

女中を雇うといっても、その家の奥さまは贅沢な生活をするわけでもなく、さらに女中をいびることもせず、タキとともに夫を支えて幼い息子を育てる日々を送っていました。

しかし、この時代、オンナに求められるのは「夫を支え」、「子供を産む」こと、それだけでしかなかったのです。

男たちが女性に浴びせる言葉の数々は、あまりにも直球で、いま改めて聞いても、胸が痛むものばかりでした。

 

ふたりが秘めた真実の「想い」

夫の会社の後輩・板倉正治(吉岡秀隆)の登場は、タキと時子の心を躍らせました。戦争と仕事の話ばかりする夫や他の同僚とちがい、芸術家然とした雰囲気、穏やかな物腰に、タキの奥さま、時子は徐々に惹かれていきます。もちろん、姦通罪で捕まる時代でしたので、絶対に知られてはいけない想いでした。

しかし、戦争によって若い男たちは徴兵され、そんな恋心も打ち砕かれ、すべてを奪っていってしまい……。

 

いつの時代も、女性は自分に正直でありたいと、願っています。しかし、どの時代でも、女性はもがきつづけています。どの想いも簡単には、社会から許しを得られないのです。

大切な家族や、じぶんのピュアな想いを守りたいと願う。でも時代の流れに逆らえず、葛藤する……。60年前が舞台とは思えないほど、現代に通じるものがたくさんありました。

だからって「どの時代も生きにくいなんて……女って、いいことない」なんて、思わないでくださいね! タキと時子は、戦争や自由のない社会に振り回されながらも、オシャレやおしゃべり、ちょっとしたトキメキを見つけて、毎日を楽しんでいます!

その姿を見ると、今も昔もちょっとした楽しみを、めいっぱい楽しめるのが女性なんだ! とすがすがしく思えてきますから。

 

Photo by 『小さいおうち』(公式HP)

pon
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